第二章 二話 後ろに向かって前進 前編
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ネージリンス宙域
ネージリンスの青い宇宙を静寂が覆っている。
その中をさらに、静かに航行するネージリンスの民間商船【ハルツール号】。
それを、悪名高いスカーバレル海賊団の艦隊が狙っていた。 艦隊はアステロイドの影に隠れてハルツール号が最も接近してくる瞬間を狙っている。
そして、艦隊に気がつかないハルツール号が背を見せたその瞬間、艦隊所属のフランコ級及びジャンゴ級のエンジンが起動。背後からハルツール号を一撃で仕留めるべく最大船速で襲いかかる。
ハルツール号もようやく艦隊の存在を察知し、逃走を図るが既に完全に包囲されており逃げ道はどこにもない。
フランコ級の水雷が発射され、ハルツール号を沈め………なかった。
発射される寸前に、遠方より飛来した極大のプラズマ弾が水雷ごとフランコ級を消し去ったのだ。
そして、アステロイドの影から巨大な銀色の戦艦が顔を出す。
ゼスカイアス級戦艦【ユニコーン】である。
*
ユニコーン ブリッジ
「やはりここだったか。」
「ええ。やはり、この辺りの宙域に潜んでいたようですね。エサにつられてまんまとおびき出された訳です。」
ユニコーンのブリッジでは艦長の白野が吹き飛ばされたフランコ級のいたところに空いた包囲網の穴を抜けてハルツール号が脱出するのを確認していた。
「敵艦隊、こちらに向けて攻撃開始。第一波、来ます。」
敵艦隊の陣容は、先ほど吹き飛ばしたフランコ級を除くと旗艦であるオル・ドーネ級が一隻と後はジャンゴ級だけである。
ユニコーンの装甲と機動性を持ってすれば、完全にノーダメージに済ませる事ができる。
「無駄だ。そんな盲撃ちでは擦りもしない。」
白野が言ったとおり、ユニコーンは細かくブースターで位置を調節して砲撃をことごとく無駄玉にさせた。
「メテオプラズマのエネルギー再チャージまで、あと五十秒。」
「トドメは派手に行こう。護衛艦はプラズマ砲で沈めてやれ。目標固定した後、集中砲撃。」
ユニコーンのプラズマ砲を狙点を定め、ルートンの的確な照準と発射タイミングによってプラズマ弾が放たれ、護衛艦であるジャンゴ級が無残なスクラップとなる。
不利を悟ったオル・ドーネ級が反転して逃走を図るも、ユニコーンのメテオプラズマの再チャージが完了してしまう。
「メテオプラズマ、再チャージ完了。」
「照準固定。メテオプラズマ、発射!」
再び極大のプラズマ弾が放たれ、逃げをうったオル・ドーネ級のブースターノズルを直撃し、その船体を完膚なきまで破壊した。
「………敵艦隊、全滅。民間商船も無事脱出した模様。」
「バウンゼィより入電。こちらも敵艦隊を撃破。これより合流するとの事です。」
「わかった、と返信しろ。これよ
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