―始業式―
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なるところだ……確かに、実技の成績は飛び抜けているが。
「準備の時間は必要ない。今から開始する!」
しかし、プロフェッサー・コブラから基準が説明されることはなく、そのまま生徒たちはデュエル場へと移動させられることになった。
まあせっかくだから、宇宙から来たヒーローVS伝説の宝玉獣という、夢のドリームマッチを楽しむのは悪くないのだが。
「……君が遊矢くんかい?」
デュエル場へと続く道を歩いていると、後ろから聞き覚えのない声に呼び止められ、振り向くとイースト校代表――アモン・ガラムがそこにはいた。
「……アモン・ガラム?」
「ああ、アモンで良いよ。君のことは、ジムから聞かせてもらった」
その知性的な外見に似合って、理知的な話し方をするアモンだったが、その視線は何か目的があることを俺に示していた。
ジムから俺の話を聞いたとは言ったが、アモンの他の留学生たちの姿は見当たらず、どうやらここにはアモン単独で来たようだ。
「君の腕前をジムから聞いてね。少し、僕とデュエルしてくれませんか?」
「デュエル? それなら構わないが……今は十代とヨハンのデュエルが始まるだろう?」
むしろイースト校の代表とデュエル出来るなど、こちらからお願いしたいところではあるけれど、今から始まる十代とヨハンのデュエルも見たいのも確かだ。
「なに、今から始まる伝説のデュエルのデモンストレーションとすれば、皆さんも納得してくれるでしょう」
アモンはそう言い放つとデュエル場へと歩いていき、観客となっている生徒たちの前に姿を現すと、どこからかマイクを出して喋り始めた。
「皆様すいません。伝説となるデッキ同士のデュエルが開始される前に、少し、デモンストレーションを行いたいと思います」
アモンが突如として言いだしたその言葉に、観客の生徒たちはざわめきが広がっていき、俺にはどんどんと身体全体に冷や汗が広がっていく。
「僕と本校生徒のデュエル。伝説同士のデュエルには及ばないでしょうが、どちらも皆様を楽しませる実力はあると自負しています」
アモンは全校生徒にそう宣言しながら、横目で俺に来るように示しているようだが……アモンがここまで言ってしまったので、もはや俺に逃れる術はないだろう。
「……何考えてるんだ……?」
アモンが何を考えているかはさっぱり解らないが、逃げる術がないことだけは確かであり、観念してデュエル場へと出ると、少なからず野次と歓声が湧いた。
十代や三沢には適わないものの、俺とてこの学園での実力者だと自負しているのだから、このままアモンにナメられている訳にはいくまい。
「来てくれると思っていましたよ」
「……お前が何考えてるかは解らないが、何にせよデュエルで負ける
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