第二章 一話 ワレンプス大佐
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ば軍に目を付けられて何かを条件にこちらを手駒にしようと画策する可能性もある。ギリアスならそんなことはないだろう。何故なら、ここには白野がいる。ランカーと新米。手駒した時の実益から言うとどちらを狙うかは明白だ。
まあ、ワレンプス大佐なら人格的に言ってそのような手段は取らないだろうが、その上の人間がそうとは限らない。警戒しておくにこしたことはないだろう。
「ところでおっさん。俺のバウンゼィはいつ直る?」
「その点は大丈夫だ。我が軍の整備士達は優秀だ。明日にでも修繕は完了するだろう。」
「うっし!直ったらすぐに海賊連中をぶっ飛ばしてやるぜ!」
やる気満々のギリアスである。
白野も海賊討伐に参加することにしたようだ。
何故なら、ユニコーンの主計局から主計官のバウトが白野のところにやってきて、先ほどのスカーバレル海賊船の残骸が1000G以下で買い叩かれたということを告げたからである。
「大佐、俺も今回の海賊対策に参加する。」
「おお、本当かね?」
「ああ。」
「勿論だとも。心強い味方が増えたものだ。では私は君たちのエントリー手続きしてくる。作戦開始まであと一週間あるから、その間はすきにしていてくれたまえ。作戦開始時刻には間に合うように連絡をいれる。」
「了解だ、大佐。」
ワレンプス大佐はホクホク顏で基地内に去っていった。
「海賊退治か………腕が鳴るぜ。」
「さて、作戦開始まであと一週間ある。ギリアス、バウンゼィが直るまで少しユニコーンに積んである操艦シミュ室で艦船運用の練習をするといい。」
操艦シミュ室、ユニコーンに積んである内装モジュールの一つである。
その名の通り操艦のシミュレーションを仮想空間で行うことができる。ユニコーンの一般クルー達の中には将来自分の船を持とうと志す者も多く、そう言った連中のために白野が搭載を決定した。
「そんな物まで積んであるのか?すげえなユニコーン。」
「当たり前だ。なにせ、ユニコーンだからな。さあ、時間を無駄にしないためにも早く来い。」
「おう。」
ギリアスはバウンゼィのクルー達にユニコーンの中で訓練する旨を告げて、足早に白野についていった。
*
ユニコーン 操艦シミュ室
操艦シミュ室には、既に何人かのクルー達がいて、それぞれがポッド型のシミュレーターの中に入って操艦訓練を行っていた。
「使い方はわかるな?」
「ああ。大丈夫だ。」
この手のシミュレーターはそこらへんにも結構置いてあるが、艦船に搭載できるサイズとなるとそうそう置いてない。
ギリアスは早速ポッド型シミュレーターに入ると、システムを起動してシミュレーションを開始した。
*
仮想空間
シミュレーションを開始
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