第二章 一話 ワレンプス大佐
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ていないが、政府は今回の海賊対策に民間の0Gドッグにもある程度の報酬付きで協力を仰ぐことにしている。いずれあそこに民間の協力者が集まるから機密も何も無いのさ。』
それは願ってもないことである。
『そうだな………では、その好意に甘えさせてもらおう。』
『決まりだな。では、我々の艦隊についてきたまえ。通信終わり。』
大佐が通信を切り、ユニコーンの近くに接近していたヴァランシエヌ級が反転して前進し始めた。
それに続いて、ユニコーンとバウンゼィも前進して行った。
*
宙域パトロール部隊基地 アミタス
ワレンプス艦隊に同行したユニコーンとバウンゼィは、宙域パトロール部隊の拠点【アミタス】にたどり着いていた。
タラップから人工惑星の大地を踏んだ白野とギリアスはそのまま合流した。
「しかしまあ、海賊相手に人工惑星を用意するとはネージリンスもなかなか太っ腹じゃねえか。」
普通なら艦隊を派遣して終わりのはずなのに、わざわざ高い費用をかけて人工惑星を基地に使用できるようにして、しかも民間の協力者に支払う報酬も用意されているところからして、ネージリンス政府がいかに今回の件に本気なのかがよくわかる。
「カシュケントに繋がるこの宙域で好き勝手されたら大マゼランとの交易が滞る。つまりはそういうことだ。」
「なるほど、ネージリンスのウリの科学分野は大マゼランとの交易で成り立ってるってことか?」
「そういうことだ。」
しばらくネージリンスがなぜ今回の件に本気なのかという考察を話していると、ユニコーンの隣に停泊したバウンゼィのそのまた隣に停泊したヴァランシエヌ級からワレンプス大佐が降りてきた。
「よう、大佐。」
「うむ、無事についたようだな。ともかく、君たちには感謝している。おかげで部下が一人も死なずに済んだ。」
感謝の言葉よりも本題である。白野は単刀直入に切り出した。
「さてと、大佐、先ほど民間の協力者を募ると言ったな?」
「ああ。君たちも参加してくれるのかね?だとすれば有難いが………」
すると、ギリアスは真っ先にOKをだした。
「俺はやるぜ。鍛錬には物足りねえが、いろんな戦術の練習ができるからな。」
血気にはやる弟子とは違い、白野は冷静にワレンプス大佐に聞きたいことを聞く。
「報酬は、いくらだ?」
「一人頭2000G出す予定だと上は言っている。悪くない値段だと思うが?」
「………考えておこう。」
確かに割りのいい仕事ではある。もっとも、白野やギリアスがそれを簡単だと思える程度の実力を身につけているから割りのいい仕事だと思えるのかもしれないが。
しかし、こういったことの参加不参加については慎重に決めなければならない。悪くすれ
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