第二章 一話 ワレンプス大佐
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ユニコーンのレーダーがその全容を捉える。
「機種判明。ネージリンス製艦載機【メテオン】です。さらに後方にネージリンス国防軍所属マーカーを出しているヴァランシエヌ級空母確認。非交戦信号受信。戦闘の意思は無いようです。あ、今、通信が来ました。」
「でよう。モニターに出してくれ。」
モニターに空母の艦長の男が映し出される。
ネージリンス国防軍の軍服を着た中年の男だった。
『私はネージリンス航宙軍統合部所属、宙域パトロール部隊司令ワレンプス・パルパードル大佐だ。』
ワレンプス・パルパードル大佐。ネージリンス航宙軍統合部の所属で、軍隊は戦争を止めるための抑止力であるという信念を持つ、原作の中でも白野がかなり高い好感を持っていた中の一人である。
『ユニコーン艦長、白野秋人だ。軍の人間が一介の航海者に何の用だ?』
『うむ、では単刀直入に聞こう。先ほどこの付近で交戦反応が確認され、我々の追っていた海賊団の艦隊反応が消失した。これは貴艦との交戦の結果によるものか?』
ワレンプス艦隊はどうやら先ほどユニコーンとバウンゼィで沈めた海賊船を追っていたらしい。
沈めずに白兵戦で制圧したほうが情報を引き出せて良かったのかもしれないが、沈めたことに後悔は無い。
『ああ。それは俺たちが沈めた。海賊船を沈めたんだ、別に悪いことではあるまい。それとも、何か重要な情報を握っていたのか?』
『いや、それは無い。何にしろこの宙域の治安維持に協力していただき感謝する。だいぶたちの悪い連中で、我々も手を焼いていたのだ。』
もしかすると、さっきのニュースに出てきた民間商船を沈めた連中だったのかもしれない。
被害者たちよ、仇はうった。安らかに眠りたまえ。
『しかし、その赤い艦はだいぶ損傷しているようだな。見たところ大マゼラン製のようだが、それほど手強かったかね?』
『ちげえよ、おっさん。』
あの程度の連中にやられたと思われたのが心外だったらしく、ギリアスが通信に割り込んできた。
『む、君が赤い艦の艦長か。海賊にやられてないのなら………おおかたマゼラニックストリームではないかね?』
『ああ、そうだ。奴らにやられたんじゃねえからな!忘れんなよ!』
それだけ言って通信を切ってしまった。
『若者は元気がいいな。』
『ところで、だ。彼の艦を修理したいかね?それも、できるだけ早く。』
『ん?確かに早いことに越したことはないが。』
『では、我々の使っている臨時のパトロール部隊用基地に案内しよう。まだチャートには載っていない人工惑星だが、きちんとした造船、増設施設が整ったところだ。』
『それは有難いが………民間人にそんな軍事基地を見せてしまっていいのか?』
『構わんよ。まだ発表され
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