第二章 一話 ワレンプス大佐
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、ならば戦列への参加を許可する。だが、くれぐれも無理はするな。』
『おう!』
ユニコーンの隣を進むバウンゼィが停止して砲門を開く。敵が射程内にはいればすぐに攻撃できる体制をとった。
「敵艦隊、戦闘宙域へ到達。」
「ルートン、プラズマ砲Lで先制攻撃。敵がこちらを射程内に捉える前にできるだけうち減らせ。」
「合点!」
ユニコーンのプラズマ砲がなおも急速接近してくる五隻の敵艦隊に向けて放たれる。
同時にバウンゼィからもレーザーが放たれる。
プラズマ砲の赤い光弾とレーザーの青い線がフランコ級に吸い込まれ、そして、命中した二隻のフランコ級は呆気なく爆砕される。そもそもスカーバレル海賊団の艦などユニコーンとバウンゼィの前にはそこらのスペースデブリと何ら変わりない。
この結果は当たり前と言える。
さらにバウンゼィが砲撃して、またもやフランコ級が宇宙の藻屑となる。
そして、トドメとばかりにユニコーンがプラズマ砲を斉射してフランコ級二隻を叩き潰した。
圧倒的である。
たかが道義をわきまえぬ海賊風情では誇り高き宇宙の旅人の代名詞であるランカーにかなうはずもない。
「敵艦隊、完全に沈黙。みんな、お疲れ。」
吹き飛ばされたフランコ級の断末魔のインフラトン光の残滓すら終息した後に、ゲイケットが艦内放送で戦闘終了を告げた。
こちらには全く被害のない完璧な完全勝利である。大マゼランの頃は海賊船も性能が高かったので、こうはいかなかった。
「さて、戦闘は終わった。後は………死体漁りをしようか。」
「了解だ。整備班、船外活動服に着替えて敵艦の残骸を回収せよ。」
ユニコーンに敵艦の残骸を放っておく経済的余裕はない。この時代はボロボロの装甲板からでも元になった鉱石をほぼ100パーセント再利用できる。その分金もてにはいる。
船外活動服に着替えたバーク達整備士が吹き飛ばされたフランコ級の残骸から装甲板の破片とまだ使えそうなパーツを回収し始める。
その間に、白野はギリアスにバウンゼィの調子を聞いて見た。
『まあ、次の港までは大丈夫なはずだぜ。』
『応急処置してるのなら大丈夫なはずだが、一応油断はするなよ。』
そうして話しているうちに、回収作業は終わったようで、整備士達は回収したパーツや装甲板の破片を船内のキャリースペースに収納すると、船内に引き上げて来た。
「終わったか。では、そろそろアークネージに………」
出発する、そう言いかけたが、再び鳴り響く警報によってその指令は出されずに終わった。
ゲイケットがレーダー監視網から得た情報を解析して接近してくる何かの詳細を確認する。
「艦載機接近!機種不明なれど総数45!各員、再度持ち場につけ!」
さらに不明艦載機が接近し、
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