幕間
Trick25_七色の電撃って!!
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り躊躇していた。
「御坂さん、まだ終わらないんですか?」
声の方向を見ると、信乃が体育館の外梯子から降りてきていた。
「だって、あいつに私の攻撃が」
「見てました。電撃や砂鉄は効かないみたいですね。
けど、強い衝撃を直接当てれば倒せそうに思うんでが。この見た目筋肉は」
「ほう、面白いことを言うな。超電磁砲も逃げてばっかりで
飽きてきたしな。お前が相手してくれるのかな?」
「いいんですか? その程度の実力で私と戦おうなんて」
「はははは!!!」
男が殴りかかってくる。足の筋肉も強化されていて、その速度も十分だ。
だが信乃はタイミングを合わせて胸の前で手を叩くように合わせた。
「どんな攻撃も俺のマッスル」 パァン!!
男の体が吹っ飛んだ。否、信乃に吹っ飛ばされた。
風の面を挟むように叩いて、発生した風の爆発に襲われた。
翼の道
Trick - Flapping Wings of Little Bird -
「すっご・・あ、でもあいつの能力で防御しているからすぐに来るよ!」
「その心配はないですよ。手ごたえはありましたから」
「ぐ、 がぁ・・」
男は起き上がろうとしたが、腹を抱えて呻くことしかできないようだ。
「あの見た目筋肉は斬撃には強いけど衝撃にはダメみたいですね」
「こ、の・・クソガキが」
男は立ち上がってきた。
「まだやる気? とどめは私が!!」
御坂が電撃が襲うが、男の能力が生きていたようで弾かれてしまった。
「まだ能力が生きているの? しぶといわね」
「筋肉強化の演算は他と比べると少しは簡単ですから。あの状態でも使えるみたいです」
「どうする信乃にーちゃん? さっきのをもう一発入れると終わりそうだけど」
「御坂さん。『とどめは私が』って言ってませんでした? 自分の言った言葉に
責任を持ってくださいよ」
「え、でも私の攻撃じゃ・・」
今まで一度たりとも御坂の攻撃は男へと通じていない。
もちろん手加減を考えずに放てば関係ないのだがそうはいかないだろう。
「あの電撃の弾かれ方を見る限り、電気の波長に問題があると思います。一定の波長に
対しては弾くことができても、波長の種類が増えれば同時には防げないはずです。
だから複数の複雑な波長を複合したら攻撃は通ると思いますよ。
「無理言わないでよ! ただでさえ演算が複雑だっていうのに!!」
「イメージ」
「は?」
「演算を考えるより先にイメージしろ。周波数計のような2次元的な波じゃない。
海面のような、立体的で規則性のない荒々しい波を思い浮かべるんだ。
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