第20話 親も子も結局心知らず
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ぇの何処が純情だ」
三人共すっかり薄汚れている次第であった。そんな訳で最初は……の類は喧嘩になり兼ねなかったのでスルーして置く事にする。そして、今度はしょっぱなからジャンケンに入る事となった。
「じゃんけん!」
新八が自分の考えていた形を手元に出す。だが、本来其処にあるべき二人の手がない。疑問を感じた新八は二人の方を見た。
すると、其処には本来手を出して勝負に臨んでいる筈の二人が全く別のことをしているのであった。
銀時は出す筈の手で耳を穿っているし、なのはに居たっては自分の両髪の束ねた部分を手に持ってブラブラさせてる始末である。
「何してるんですか二人共?」
「あれだよぉ。ちょっと耳が痒くなったんで掃除してたんだよぉ」
「私もそうだよ。ちょっと髪にノミが溜まったから掃除してただけだよぉ」
「いい加減にしろよてめぇらあああああああああああ!」
狭い部屋内にて新八の怒号が響き渡る。このままだと延々と下らない茶番が続きそうに思われた。
かと思ったのだが、別にそんな事などはなく、その後に極普通にジャンケンが行われた。そして、その結果―――
「ふふん〜」
「「けっ!」」
その部屋内には大層ご満悦な新八と、滅茶苦茶不機嫌な銀時となのはの姿があった。
そして、壁の方にはデカデカと寺門通等身大ポスターが貼られているのであり。
「下らない茶番だったな」
呆れながら土方がそう付け加えるのであり。ともあれこれでようやく話に入れる次第なのであった。
「それじゃ、そろそろ話しに入っても良いかしら?」
「えぇ、どうぞどうぞ」
ご機嫌な新八が勝手に話を進めだす。しかしまぁ、このまま茶番でお茶を濁すのもあれなので進めて貰うとしよう。
「そんでよぉ、艦長さん。俺等があんたらの所に来た理由ってのはもう承知の筈だろ?」
「えぇ、ロストロギア、ジュエルシードの事でしょう? その事については私よりもまず彼からご説明して貰う必要がありそうね」
そう言い、女性は一同の中に混じっているユーノに視線を向ける。されど、其処に居たのは髪が逆立ち服がところどころ焦げている痛々しい姿のユーノであったりした。
「何かあったの?」
「いえ、ちょっと携帯電話が漏電しまして……」
「あらそう、それは大変ねぇ」
あっさり切り捨てられてしまった。多少寂しさもありながら気にしない辺り大人になったねぇユーノ君。
「実は、あのジュエルシードを発掘したのは、僕なんです」
「おぉっ! 凄い発見をしたんだねぇワトソン君!」
「あの、僕ユーノなんですけど……ってか、ワトソンって誰?」
話の腰を折るなのはのボケに心底心が折れそうになりだすユーノ。そんなボケるなのはの頭に銀時の手が乗せられる
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