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駄目親父としっかり娘の珍道中
第20話 親も子も結局心知らず
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 それは新八だった。銀時の肩を掴み思いきり講義する。

「あんだよぉ新八。其処のお嬢さんが言ってただろうが! 好きな様に飾って良いって言っただろう? だからその通りにしたまでだろうが」
「だからってそこでそれを出しても誰も共感出来ませんよ。此処は僕の持って来た寺門通等身大ポスターを貼るべきです」

 そう言って銀時を押しのけて新八もまた何処から持って来たのか江戸で人気のアイドル寺門通の等身大ポスターを貼り始める。

「駄目だよ新八君! そんなの貼ったって誰も分からないってばぁ!」

 何と、今度はなのはが待ったを掛けた。

「え? だってお通ちゃんは江戸で大人気のアイドルだよ。その人気っぷりはもう全世界どころか次元世界も超えるほどのはずだよきっと」
「それは新八君の妄想でしょ? そんなんじゃ意味ないよ。此処は人気アニメ不思議魔女っ娘とと子ちゃんの主人公であるとと子ちゃん等身大ポスターにすべきだよ」

 そう言って新八を押しのけてこれまたなのはも何処から持って来たのか江戸で大人気中のアニメ不思議魔女っ娘とと子ちゃんの等身大ポスターを貼り出す。

「おい、ふざけんなよテメー等! 江戸の顔って言ったら結野アナで決まりだろうが! 何ふざけたポスター貼ろうとしてんだこのオタク共が!」
「あんた達は何も分かってない。江戸の顔って言ったら寺門通ちゃんを置いて他に居ないんです! 他のを貼るなんて江戸を馬鹿にしているような物ですよ!」
「二人共全然分かってないよ。江戸って言ったら不思議魔女っ娘とと子ちゃんを置いて他にはないの! これくらい常識だよ」

 何時しか銀時、新八、なのはの三人が激しい言い争いを始める始末であった。どうやら、この三人には仲良く三枚を貼ろう、と言う思考は皆無のようだ。

「仕方ねぇ、こうなったら三人でじゃんけんで決めるってんでどうだ?」
「分かりました。それなら後腐れなくて良いですしね」
「望む所だよ!」

 三人共やる気満々であった。そして、次元世界の命運を賭けた(嘘)世紀のジャンケン対決が幕を切ったのであった。

「最初は〜〜」

 お決まりのフレーズの後、三人が最初に出した物。読者の皆様なら既にお気づきかも知れないが、じゃんけんの言うなれば儀式の様な物である。
 普通なら此処でグーを出す筈だ。
 だが、此処で三人が出した物。それは大きく手を開いた手であった。要するに三人共パーを出したのだ。

「銀さん、それになのはちゃん。これは一体なんですか?」
「そう言うぱっつぁんだってパー出してるじゃねぇか。何ですか? 俺達が最初はグーってのにかこつけてパー出して勝ち逃げしようと思った口ですか?」
「大人は皆汚い人ばっかりだよ。純情な子供の心を弄んで、恥ずかしくないの?」
「おめ
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