第20話 親も子も結局心知らず
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、戻れそうだしね」
そう言うとユーノ自身の体を閃光が包み込み、やがてその閃光は人のサイズ位にまで巨大になる。
光が止むと、其処には元の人間の姿になったユーノが居た。銀時達にとっては江戸以来の久しぶりの姿となる。
「銀さん達には久しぶりですね。それに、なのはも僕と会うのは久しぶりでしょ?」
そう言って、ユーノはなのはの方を見る。だが、なのはと言えばそんなユーノに対し首を傾げながら、
「君、誰?」
であった。
「え? 僕だよ。ユーノだよ! 覚えてないの?」
「覚えてないも何も、君の事なんて知らないよ」
あまりにも無情で無慈悲な発言であった。確かにユーノの言う通りなのはとは以前出会ってはいる。しかしその出会いと言うのはお互い自己紹介をする前であったので面識などある筈がない。
しかも、なのは自身初めての出会い事態すっかり忘れてしまっている為勿論ユーノの事など覚えてもいないし知る筈もない。
「ねぇ、お父さん。この子誰なの?」
「あぁ、そいつはあれだ。只の淫獣だよ淫獣」
「淫獣?」
首を傾げるなのは。どうやらその淫獣と言う名の類の意味が分かっていないようだ。そして、その意味を聞こうとした時、銀時の背後で真っ青な顔になったユーノがいきなり銀時に飛びかかってきた。
「だあああああ! それ以上は言わないで! 言わないで下さいぃぃぃぃ!」
かなりの慌てようだ。どうやら相当嫌な意味なのだろう。流石の銀時も其処まで言われてはと思い口を紡んだ。
「あぁ、淫獣ってのはあれでさぁ。変態の一種でさぁよ」
が、答えは意外な事に沖田から返って来た。それもその場に居るほぼ全員に聞こえる位の音量で。
そして、それを聞いた途端、銀時を押さえ込んでいたユーノの顔は真っ青から蒼白色へと変貌していった。
「お、沖田……さん」
「どうせその内ばれるんでさぁ。だったら早いうちにばらしちまった方が良いでしょうがぁ」
「あ、あうあうあう……」
開いた口が塞がらないとはこの事だった。一瞬の内にこの場に居るほぼ全員に自分は淫獣と言う名の変態という烙印が押されてしまった事になる。それが彼にとっては心底絶望だったのだろう。だが、
「ふぅん、そうなんだ」
以外にもなのははあんまり気にしてなかったようだ。しかし一体何故?
「えと、なのはさん? どうしてそんなに平然としていられるの?」
「だって、私の居た江戸の町の人達って皆変態の集まりだもん。今更変態さんが一人増えたって別に気にならないからね」
その発言は正直言って喜んで良いのか悲しんで良いのか微妙な部分にあった。つまり、自分も江戸特産の変態の仲間に加わった事になるのだからあまり嬉しい事とは言い難い。
「と、とりあ
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