第20話 親も子も結局心知らず
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ルかぁ? あの童顔に何されたアルかぁ?」
「此処にくる前に木のお化けに襲われそうになった時にね、この子が助けてくれたんだ。それで、此処に居たら危険だって言うんで、此処に連れてきてくれたの」
どうやら一足先に保護してくれたと言うのは本当のようだ。何から何までクロノには世話になりっぱなしなようだ。
「いやぁ、やっぱ流石は執務官さんだわ。俺等の一手先の行動をとってくれるたぁ感服したぜぇ」
「そんな、僕は執務官として当然の事をしたまでですよ」
本人は毅然と言ってるつもりだがそれに反して頬が妙に赤らめている。改めて褒められると照れくさいのだろう。が、そんなクロノの両肩を掴み、銀時は不気味な笑みを浮かべる。
「どうだい? これを起に家の子と縁組しない?」
「まだそのネタ言うかぁ!」
いい加減しつこいと思ったのか後方から新八が蹴りを叩き込む。これ以上話をほうっておくととんでもない方向に脱線しそうなので恐ろしいと思い、ツッコミを入れた次第である。
「何すんだよぱっつぁんよぉ。俺ぁあれだよ。娘の将来の為に共に歩める伴侶を厳選してだなぁ―――」
「あんたは只玉の輿欲しさに無理やりな事言ってるだけだろうが! 何処まで意地汚いんですかあんたはぁ!」
忽ち銀時と新八の激しい口論が勃発しだす。その内容と言えば相変わらずな物も多く、最早聞きなれたとしか言いようのない物と成り果てていた。
「おいおい、こんな所に来てまで喧嘩すんなよ、みっともねぇだろうが」
「全くでさぁ。ま、俺としちゃぁ土方さんのその瞳孔開きっぱなしの情けねぇ面の方が余程恥だと思いますけどねぃ」
「ほぉ〜、俺の顔が情けないと抜かすかぁ。上等だぁゴラァ。てめぇ一辺死ぬかぁオラァ!」
今度は土方と沖田までもが喧嘩し始めてしまう。銀魂御馴染みとは言えこの世界でやられるとはた迷惑になりかねない。
「皆さん、此処で喧嘩してる場合じゃないでしょ? 此処は皆で力を合わせて、現状を打破する事だけを考えましょうよ!」
そんな時、とても最もな事を言ってくれる輩が居た。その場に居た誰もがその声の主を見る。
其処に居たのは、雄雄しくその場にそり立つ我等が、フェレットであった。
「あんれぇ、ユーノ君。君居たんだぁ? 御免ねぇ、すっかり忘れてたよ」
「ずぅっと銀さんの肩に乗ってましたよ。忘れないで下さいよ」
どうやら四六時中ずっと銀時の肩に乗り、色々と戦闘のアドバイスをしていたようだ。しかし、その悉くを銀時は聞き流していた為に次第に影が薄くなり、何時しか登場すらしなくなっていたようでもある。
「どうでも良いが、君もそろそろ元の姿に戻るべきじゃないのかい? 何時までもその格好じゃ窮屈だろ?」
「それもそうだね。そろそろ魔力も回復してきたし
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