第20話 親も子も結局心知らず
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ダルいんだが、それに関しては何か分かってるのか?」
銀時達にとってそれが一番の疑念だった。江戸に居た頃とは違い此処に来てからと言うもの著しい身体能力の弱体化が見られるのだ。本来なら楽勝で勝てる相手にも苦戦を強いられている始末。それに一同は疑念を抱いていたのだ。
「そうですね、ご説明します。まず、この世界が貴方方の居た世界とは全く別世界だと言うのはご承知ですね?」
「まぁ、その位はな」
「世界とは、本来世界と世界を分断する見えない壁により互いの干渉を妨げています」
世界はそれこそ幾多にも枝分かれした似た様な世界で構築されている。多次元世界と言うのがそれに分類されている。
だが、この世界は互いに近いようで物凄く遠い存在とも言える。それは、世界同士が本来、干渉し得ない存在であるからだ。
例えば、ある世界では以上に身体能力の発達した人類の居る世界であったり、またある世界では巨大化した人類が支配する世界であったりする。
皆似ているようで全く違う世界が存在しているのだ。
その世界がもし、他の世界に干渉してしまったら、それは互いの世界の消滅を意味している。
故に、他世界から来た者達はその世界に居る間、一種の圧力を受けてしまう事になる。
世界とは、どの世界も他世界の住人、または物体を極度に嫌う性質を持っているのだ。その為、他世界から来た住人は本来の世界で使えた能力の大半を封印されるか、発達した身体能力の大半を封じ込まれてしまうと言う大変大きなペナルティーを受けてしまうのだ。
そして、そのメカニズムに関する謎は、未だ解明出来ていない。世界は大きな謎に包まれているのである。
「私達時空管理局が全ての世界を管理できない理由もそれに当たります」
「つまり、世界によっちゃオタクらが闘えなくなっちまうって世界もあるんだな」
「その通りです。恐らく、貴方方の言う素のロストロギアを苦もなく倒せたのも、その異世界へ転移した際の干渉が原因かと思われるのです」
「なる程な。異世界からやってきてチート性能抜群で物語に干渉しまくりって設定にならない為の配慮って奴か」
意味不明な事を言う銀さんの発言は置いておいてであり、とにかくこの世界に居る間、銀時達と真選組達は本来の力が使えず弱体化したままと言う事になってしまったようだ。
「ただ、この干渉にも個人差がありまして、大半の能力を封じられる者が居れば、その逆もまた居ると言うのです」
「なる程、道理で新八にはその影響が出てない訳だな」
確かに、新八には弱体化の兆候は見られなかった。されど、それ程強い訳でもないので大した活躍がないのが残念極まりない話なのだが。
「しかし、このまま黙って見ているってのも俺達の性に会わねぇ。どうにかして俺達も戦えるようにならねぇか?」
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