第20話 親も子も結局心知らず
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(もし、もし私達が同じ世界に生まれていたら……もし、早い内にこうしてめぐり合っていたら)
(きっと、俺達は分かり合えただろうな。運命だとしたら、心底残酷な運命だ)
まるで何処かで見たことのあるようなシーンをそのまま転用していると思われガチだがご安心を。半分近く脳内変換なので。
(だが、こうして俺達は巡り合えた。これもまた運命と呼べるのだろう?)
(そう、そうなのね。これも運命の巡り合わせなのね)
(そうだとも、人ってのはいずれ、時間は勿論、次元さえも支配出来るようになるさ)
(あぁ、時が見え―――)
「いい加減に戻って来いや電波野郎共があああああああああああ!」
良い所で新八の怒号が遮ったのであった。
「んだよぉ新八ぃ、折角良い所だったのにさぁ」
「そうよ新八君。大人同士の会話を邪魔するなんて無粋よ」
「黙れよ中二患者共が!」
結局、話の大半がグダグダになってしまったりしていた。このままでは話が一向に進まないと感じたのか、新八が話しの台頭を行う事にした。
「それでリンディさん。なのはちゃんの体内に入り込んでるジュエルシードは、どうやれば取り出せますか?」
「残念ですが、今の私達の技術ではあれを取り出す事が出来ないんです。皆様も知っての通り、なのはちゃんの身に起こっているあれは極めて稀なケースなんです」
そう言い、リンディは映像を映し出す。それは、先ほどなのはの精密検査で得た断面図である。
幼いなのはの体が図面上に書かれており、その中央には青く輝くジュエルシードが描かれている。そして、それを中心に体全体に根を張っている絵が描かれている。
「なのはちゃんの体内に入り込んだジュエルシードは、そのまま彼女の体内全てに行き渡るように根を張り、そのまま彼女の体の一部になってしまったんです」
「それってつまり、今のジュエルシードはこいつの体の一部になっちまってるってのか?」
「そうなります」
厄介な話であった。寄生したジュエルシードは暴走する事もなく、そのままなのはの体内に居座り体の一部となりだしていたと言うのだ。
「そ、それじゃあれですか? 今無理やりこの子の中にあるジュエルシードを取り出そうとしたら、どうなるんですか?」
「恐らく、体内のジュエルシードがそれに対して拒否反応を示すと思われます。最悪の場合、彼女の身体に多大なダメージを与えるだけでなく、強制的に起動させ、彼女の体を媒介とした暴走体になってしまう危険性すら有り得ます」
益々嫌な話であった。現状であれを摘出する方法はなく、しかも無理やり取り出そうとすればなのはの体に多大な影響を与えるだけでなく、最悪の場合拒否反応を起こしたジュエルシードがなのはの体を媒介にして起動し、暴走体になってしまう可能性があったのだ
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