第19話 マヨネーズとタルタルソース、どっちが好み?
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である。
「おい止めろ! 俺なんか食っても美味くねぇぞ! 返って血糖値が上がっちまって体に悪いぞコンチクショー! 食うならこのマヨラーにしろ!」
「ふざけんな! 俺が食われるのはマヨネーズだけって決まってんだよ! 食うならこの天パーを食え!」
「いやぁ、此処は是非土方さんに生贄としていの一番に食われて貰いましょうや」
こんな時でもこいつらは互いを敬う行為を一切やらない辺り凄いと言える。
「ちょっとあんたら! こんな時まで何やってんのさぁ!? 少しは協力するって事が出来ないのかいぃ?」
「うっせぇよ犬娘が! だったら責任もってテメェラが食われて来い! 勿論助けには行かないけどぉ」
「言うに事欠いてあんたら何言ってんだい。恥ずかしくないのかい?」
「恥ずかしくありましぇぇん! 何故ならこれが俺達の素なんですからぁ〜」
最早完全にパニック状態に陥ってしまったらしく互いを陥れようとし始める。しかし、そんな彼等の心情など木の化け物には全く無関係ならしく、寧ろ好都合とばかりに襲い掛かり出して来た。
「次回から真選組月風張スタート! 皆、絶対見てくれよな」
「緊急事態に何次回予告してんですか沖田さん!」
「え? だってこのまま主人公全員食われて銀魂お仕舞いでしょう? だったら次回から俺等が主役の小説が始まるんでさぁなぁ」
「そのあんたらも食われる寸前なの分からないんですかぁ?」
「……」
新八の言葉に何かを気付いたのか、沖田の顔が徐々に青ざめていく。そして……
「うおおぉぉぉぉぉ! 死にたくねぇぇぇぇ! 助けろ土方コノヤローーーーー!」
「いでででっ! 俺の頭引っ張るんじゃねぇ! っつぅかお前ドSの癖に打たれ弱過ぎだろうが!」
「Sだからこそ弱いのぉ! ガラスのハートなのぉぉぉ!」
「そんなの知るかああぁぁぁぁ!」
最後の最後までこの調子であった。もう助かる道などないに等しい。後は皆揃って木の化け物の胃袋にダイビングするだけであった。
だが、正にそんな瞬間、今度は高速で上空から何かが飛んできた。
今度のは先ほどのバズーカ砲などではない。それは光り輝く剣であった。
それも何本も上空から降り注ぎ周囲に居た木の化け物を次々に串刺しにしていく。
根を切断し、木々を焼き切り、無情にも木の化け物の命を刈り取っていく。
周囲に居た木の化け物達が地面に倒れ付すのにそれほど時間は掛からなかった。
「おいおい、今度はなんだ?」
「ふっ、ようやく来てくれたか」
驚く銀時達を他所に土方は安堵したのか煙草を吸い始めている。沖田や近藤もさして驚く様子が見られていない所を見るに、この剣を放ってきたのは彼等の知り合いだと思われる。
もしや、先ほど言った連れの子がやった事なのだろうか?
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