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駄目親父としっかり娘の珍道中
第19話 マヨネーズとタルタルソース、どっちが好み?
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ぁ」
「何だよ総梧?」
「実は、さっきの砲撃でナパーム弾を使い切っちまったんでさぁ。つまり、今俺等のバズーカ砲にゃ一発も弾が入ってやせんぜぃ」
「んなんだとぉぉぉぉぉぉぉ!」

 正に今更な話であった。言われて見れば確かにバズーカ砲が妙に軽いのに違和感を感じていた。しかしその違和感がまさか弾切れとは。

「トシ、俺のも空だ、予備弾とかないか?」
「残念だが俺のも空だ。これじゃ俺達のバズーカなんざ只のでかい筒だぜ」

 バズーカ砲を放り捨てる三人。幾ら強力な銃器があったとて弾が無ければ只の足かせにしかならない。となれば残る戦法と言えば接近戦しかない。
 だが、弱体化の影響は銀時達だけではなく、この真選組にも影響を及ぼしているのであった。

「土方さん、もしかして貴方達も弱体化の影響を?」
「あぁ、悔しいが今の俺達の刀じゃあんな木の化け物一体切る事も出来やしねぇ。とんだなまくらな腕になっちまったぜ」

 悔しそうに自分の愛刀を見る土方。侍にとって腕が鈍ってしまったのは恥以外の何者でもない。それがこんな異世界に来てしまった影響だと言うのだから泣くに泣けない。
 そんな土方達を見るや否や木の化け物が大層けたたましい雄叫びを張り上げる。すると、その雄叫びを張り上げた木の化け物を中心に更に続々と木の化け物が地面から姿を現しだす。最初に倒した数の五体があっと言う間に揃い、それから更に続々と数を増やしだして行く。その総数は実に先ほどの二倍にも昇る十体にもなった。
 巨大な木の化け物が先ほど以上の数に昇り、それらが全て交戦能力のない銀時達を包囲し始める。
 こうなれば以前と何ら変わらない状況でもある。

「おい、てめぇら折角助けに来たのに結局こういうオチかよ! 何とかしろよ! てめぇら俺達みたいな善良な市民を守る警察だろうが!」
「うっせぇ! そもそもてめぇらの何処が善良な市民だ! 死んでもてめぇなんざ守らねぇからな!」

 こんな時でも言い争いを欠かさない銀時と土方。その双方には最早呆れすら見えた。

「嫌だああぁぁぁぁ! まだお妙さんとあ〜んな事やこ〜んな事やそ〜んな事もしてないのに死ぬなんて嫌だああぁぁぁ!」
「おいぃぃぃぃ! 何時から姉上とそんな関係になったんだこの糞ゴリラ! 勝手な事抜かしてないで何とかしろよゴラァ!」
「ヘルス、ヘルスミー!」

 結局元の木阿弥となってしまった。もうバズーカのナパーム弾がなく、奴等を焼き払えない。そして、接近戦も行えない状況下に置いて、今の銀時達、そして真選組達にあの木の化け物を屠る手段などない。もう後彼等に残された道と言えば木の化け物のお腹を満たす位しかない。
 その証拠に木の化け物達全員が銀時達に向かい涎を垂らしながら接近し始めている。明らかにこいつら、食べる気満々
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