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駄目親父としっかり娘の珍道中
第18話 何事にもアフターケアーは大事
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ど目の前に居たのは信じられない代物だったのだと言える。
 目の前に居たのは巨大な木であった。一言にそう言える代物だった。だが、只の木じゃないのは先ほどの言動で分かる通りだ。
 その木は生きているのだ。まるで生き物の様に動いているのだ。
 遠目から見るとそれは木に見えるだろう。だが、近づいてみるとそれは巨大な根の集合体である事が分かった。巨大な根が合わさり、一本の巨木と成しているのだ。
 その姿は脅威を感じられ、同時に醜悪さも感じ取れる代物だった。

「フェイト、これって……」
「膨大な魔力を感じる。こんな巨大なの、今まで見た事ない!」

 長い間この地でロストロギアと戦ってきたフェイトでさえ、目の前の存在には度肝を抜かれていた。魔力の大きさと体の大きさ、それらをとっても目の前のそいつは破格なサイズだったのだ。
 そして、それはそのままその怪物の強さとなる。

「アルフ、やるよ!」
「正気かい? あんな怪物私達だけじゃ対応しきれないってぇ!」
「でも、やるしかない。あれが結界の外に出たらそれこそ大変な事態になる。そうなる前に、此処で片を付ける!」

 言うなり今度は目の前の木の怪物に向かいバルディッシュの刃を傾けた。それに呼応してアルフもまた両拳を握り締めて構えを取る。

「ぱっつぁん! 神楽! 俺達も負けてらんねぇぞ!」

 銀時もまたフェイト達に遅れまいと定春から降り、腰に挿しておいた木刀を抜き放つ。新八や神楽も同様であった。定春から降り、各々の得物を手に持つ。それぞれが臨戦態勢を取ったのを感じ取ったのか、木の怪物が雄叫びを挙げる。天をつんざく程のやかましい雄叫びだった。
 思わず耳を塞ぎたくなる思いがしたが踏みとどまった。此処で弱みを見せれば一気に持っていかれる。怯む訳にはいかないのだ。
 最初に動いたのは木の化け物だった。自身の体の一部でもある木の根を地面から突き出し、それを鞭の様に振るってきたのだ。フェイト達と銀時達に向かい巨大な木々を容赦なく振るってきた。
 その一撃を開戦の合図と判断したのか? 一斉に鞭を避けつつ散開する一同。相手が巨大な敵ならばその一撃は強大であろう。しかし、その分素早さが犠牲になっているのが世の常だ。
 その弱点を突けば良い話だ。
 
「撹乱戦法なら私の得意分野……負けはしない!」

 上空を旋回しつつ、フェイトは高速で木の化け物の周囲を飛び回った。木の化け物は余程フェイトが目障りに感じたのだろう。無数の木の根を突き出しフェイトを叩き落そうとしだす。だが、高速で移動するフェイトの前に、巨大な木の根は対応しきれないらしくしどろもどろするだけであった。
 更にフェイトの動きは複雑さを増す。最初は木の化け物の周囲を円の動きで飛び回っていただけだったが、今度は木の化け物やその化
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