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駄目親父としっかり娘の珍道中
第18話 何事にもアフターケアーは大事
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してない? 声が重いよぉ〜。無理してんじゃないのぉ?」
「うっせぇよ犬娘! こちとら折角カッコいい台詞言おうと必死になってんだから邪魔すんじゃねぇ! あ、でもちょっとやばいかも? 銀さんパワーダウンしてるからこのままだとちょっぴりヤバイかもぉ?」

 段々と後方に押され始めだした。見栄張って飛び出したは良いが力が入らないので徐々にパワー負けし始めたのだ。
 そんな時、左右から新八と神楽、そしてその後ろから定春も加わりだす。
 全員が一丸となって木の根を押さえつけだしたのだ。

「ア、アルフさん! 僕達が押さえつけてる間に!」
「あの金髪女を助けに行くアルよぉ!」
「あんたら……」

 思わずホロリとなりそうになる心境をグッとアルフは堪えた。今は泣いてる場合じゃない。銀時達が身を挺して道を作ってくれたのだ。その思いを無駄にする訳にはいかない。

「有り難うよ! あんたらの死は無駄にしないからねぇ!」
「勝手に殺すなぁ!」

 後ろから銀時達の怒声が響くが無視する。今すべき事は決まっているからだ。銀時達に木の根は集中している。その隙に化け物の体内に居るフェイトを引きずり出すのだ。
 方法としては、恐らくあの木の化け物はフェイトの時と同じく縦に分裂して自分も取り込もうとする筈だ。その瞬間に体内に囚われているフェイトを取り出して逃れる。
 と、言うのがアルフの描いた筋書きだったりする。
 そのアルフの筋書き通りに木の化け物はアルフの接近を感知し自身の体を縦に分割しだした。

「今だ!」

 それを好機と見るや、アルフは一気に突貫した。二つに分かれた体の丁度中央辺りに細い根で覆いつくされた場所がある。恐らくあそこにフェイトは居る筈だろう。無論、その前に自分までもがあの細い根に捕まってしまっては元も子もないのだが。

「いけぇ、狼女ぁぁぁ! 早くしろぉ! こっちだってそうそう長くはもたねぇんだからなぁ!」
「急かすんじゃないよ! こっちだって今必死なんだからさぁ!」

 遠くで銀時達の悲鳴が聞こえる。恐らくそうそう長くはもたないだろう。急がねばならない。でないと、細い根に加えて今度は太い根まで襲い掛かってくる事になるのだから。

「うおぉぉぉぉぉ!」

 雄叫びを挙げながらアルフは突っ込んだ。目の前の細い根の塊に向かい魔力を込めた拳を叩き込む。流石に強度はそれ程でもないらしく細い根は容易く砕き、千切れていける。だが、如何せん数が多い。
 果たして間に合うかどうか?
 ――えぇい、こうなったら当って砕けろだ!
 覚悟を決め、アルフは自身の中にある魔力をありったけ両拳につぎ込んだ。次々と目の前の根を千切って行く。どれ程千切った後だったか。
 木の根の中から少女の手らしき物が姿を現した。その手を掴み、思い
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