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駄目親父としっかり娘の珍道中
第18話 何事にもアフターケアーは大事
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け物が放った木の根の間を飛び交う様に飛び回りだす。その動きに木の根が釣られて後を追いかけ出す。それこそフェイトの狙いだった。
 複雑な動きに対応出来る筈もなく、気がつけば無数の木々が雁字搦め状態となってしまい全く身動きが出来なくなってしまった。
 全ての木々が巻き込まれてしまい丸腰状態となった木の化け物は必死に雁字搦めになった根を解こうと四苦八苦している。完全な無防備状態だった。

(掛かった!)

 思わず心の中で賞賛した。今の状態なら何の問題もなく奴を倒せる。高速でフェイトは木の化け物の背面へと回りこみ両手でデバイスを持ち替えた。
 この化け物に小手先の攻撃など通用しない。やるなら一撃必殺で仕留めるしかない。そして、その好機は今を置いて他にないのだ。
 
「やったね! 幾ら図体がでかくたってフェイトのスピードにゃ敵わないってぇ!」

 側から見てるアルフもこれはフェイトの楽勝だと踏んでいた。しかし、そのフェイトが木の化け物に向かい切り掛かろうと突っ込んで行った時、声が響いた。

「馬鹿野郎! 突っ込むな! 罠だ!」
「え?」

 銀時の怒号が響いた。だが、その時には手遅れだった。突如、背面だった筈の場所がポッカリと開いたのだ。
 言うなれば縦一文字に真っ二つに分かれたと言って良い。木の化け物が自らの体をニ分割に分けたのだ。
 そして、その分かれた体の丁度真ん中に空振りしたフェイトは招かれてしまった。

「あ……あぁ!」

 気がついた時には全てが手遅れだった。フェイトの左右に分かれた木の化け物の断面。其処から先ほど放っていた根よりも更に細く柔軟に動く根が飛び出してきたのだ。
 それも、ついさっきフェイトが捌いた数の二倍、いや、十倍は軽くある程の量が飛び出してきた。
 その大量の根が一斉に無防備な状態のフェイトに襲い掛かってきた。
 
「くっ、はああぁぁ!」

 一心不乱にデバイスを振り回し細い根を断ち切っていくが、数が多すぎた。物の数分と経たない間に最初にフェイトの手足が封じられた。
 更にそんなフェイトを雁字搦めにするかの様に根が次々と覆いかぶさっていく。

(だ、駄目だ……力が違いすぎて、抜け出せない……それに、この根……私の魔力を……吸収して……)

 意識が朦朧としだしてきた。体全体を細い根が覆い尽くしていき、遂には先ほど二つに分かれた木の化け物がまた結合していったのだ。
 捕えた獲物(フェイト)をその体内に押し込んで。

「フェイトォ!」
「野郎、初めっから自分じゃ速度で勝てないって踏んでたからあの戦法に出やがったんだ」

 銀時の推測だった。しかし、その推測に対しアルフが異を唱え出す。

「そんな、ロストロギアにそんな知識がある筈ないよ! せいぜい只暴れ回るだ
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