第百三十一話 二人の律儀者その十一
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か」
「織田家には人が多いが本願寺は織田家程はおらぬ」
家臣の話になる、本願寺の場合は僧達である。顕如の側近には当然ながら本願寺の高位の僧達が集まっている。
「織田家はきら星の如くじゃがな」
「そのあまりおらぬ僧達に仕掛けてます」
「あの者達に」
「幹にもな、そして根と葉の端じゃ」
今度は本願寺を大樹に見立てた話だった。
「大樹は端が動いても大きく揺れた様に感じるものよ」
「ではそこにもですな」
「我等を」
「そうせよ、よいな」
こうも命じるのだった。
「若し浅井、朝倉でしくじっても次の用意をしておくのじゃ」
「本願寺、あの寺に」
「では手配を」
彼等は闇の中から仕掛けていた、だがそれには誰も気付いてはいない。まつろわぬ者達の蠢きは闇の中だけのことであった。
第百三十一話 完
2013・4・1
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