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ヘタリア大帝国
TURN79 天才の復活その四
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「ゆっくりとな」
「わかりました、それでは」
「全く。スペインの奴もな」
 フランスはスペインについても笑顔で語る。
「面白い奴なんだよ」
「面白いですか」
「ああ、面白いよ」
 フランスから見ればそうなることだった。
「一緒にいたいな、この戦争でも」
「そうあればいいですね」
「本当にな」
 こんな話をしてスペインを待つ彼等だった、交渉は今はじまろうとしていた。
 ロンメルはグレシア、エルミーと共に喫茶店にいた、そのうえで彼だけは楽観している顔でコーヒーを飲みながら言うのだった。
「安心していいですよ、彼は」
「田中大将は?」
「安全ですか」
「あれだけ何度もデートして指一本も触れていないのです」
 ロンメルが言うのはここからだった。
「しかも案内する場所もロマンスのない場所ばかりです」
「確かに相変わらずのセンスね」
「そうですね。ですから」
「放っておいていいのね」
「彼はそうした人間ではありません」
 ロンメルはある意味田中を信頼している、それが出ている言葉だった。
「我々はこの件は見ているだけで十分です」
「そうならいいのですが」 
 こうしたことには知識が乏しいエルミーは不安な顔を見せる。
「本当に」
「まあここは俺を信じてくれ」
「元帥をですね」
「そうしてくれると嬉しい」
「わかりました、では」
「私もね。元帥がそこまで言うのなら」
 グレシアも盟友の言葉に頷いて言う。
「信じさせてもらうわ」
「ではそういうことで」
「とりあえず指一本でも触れたら」
 また言うグレシアだった。
「容赦しないけれどね」
「それは俺も同じです」
 ロンメルの言葉から余裕が一瞬で消えた。
「あの娘に指一本でも触れた輩は」
「粛清ね」
「懐にはいつも拳銃があります」 
 何に使う為のものかは言うまでもない。
「容赦しませんので」
「そういうことね。けれど元帥は最初は彼は」
「警戒はしていました」
 それは事実だというのだ。
「ですが見ていてわかりました」
「彼は安全牌ね」
「純情ですね、しかも奥手です」
「言われてみればかなりそうね」 
 恋愛経験を経てきたグレシアならわかることだ、この辺り田中や秋山とは全く違う。
「視線も微妙に逸らして顔は少し赤らんでて」
「彼もまた疎いのです」
「レーティアも疎いけれど」
「同じです。では安心して見ていましょう」
「そういうことね。じゃあ祖国さん達にはお話しておくわね」
 グレシアがそうするというのだ。
「そのうえでやっていきましょう」
「はい、それでは」
「あとどうやらです」
 エルミーがここで言う。
「ドクル本土ですが」
「ええ、ヒムラーが総統になったわね」
「まさかと思いましたが」
「死んだ
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