ドーラちゃんの脱出☆大作戦
[2/3]
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
は武器を置いて出掛けようとでもするだろう」
「それは……!丸腰ということに、なるではありませんか!!」
「そうだ。あまり締め付け過ぎても、却ってドーラの身を危険に曝すだけだろう。そこで頼みたいのだが、次にドーラが洞窟に向かおうとしたら、気付かない振りをして、陰から見守ってやってはくれないか」
「そんな!頼みなどと、そんな必要はございません!旦那様は、命令してくだされば、いいんです!」
「本来は父として、俺がやるべきことだろうからな。だが、俺では」
「ああ……そうでございますね……いやいや!それでも、ご命令でいいんです!このサンチョに、お任せください!!」
「ああ。任せた」
本来なら側に付いて、戦いの手解きでもしてやるべきなんだろう。
多少傷付こうとも、命に別状が無い限りは、また当人に戦う意志がある限りは、手を出さずに見守ることも、必要だろう。
だが、ドーラに魔物が近付いて来るのを見ると、考える前に身体が動いてしまう。
妻を拐ったであろう魔物を、大事な娘に、近付けたく無い。
この上、ドーラに何かあっては、俺は己を保てる自信が無い。
棄てたとは言え其なりの立場にあった人間が、情け無いことだが。
だが俺にとっては国よりも、世界中の何よりも、否、総てよりも大切であり、優先すべき存在が妻であり、娘だ。
見ていないところで危険な目に遭うのも耐え難いが、本当に命を落とすよりは、まだいい。
陰でどれほど苦しもうとも、ドーラが無事に戻ってさえ来れば、何時も通りに振る舞うことは出来る。
苦しむ様など、見せなければ、いい。
《再び、美少女ドーラちゃん》
作戦その三!
正当派、大本命!偽装工作!!
前の二つはね、そもそも隠す気無かったというか、見逃してくれる気があるかどうかの確認みたいなものだからね!
こそこそする必要が無いなら、堂々と行きたいじゃない!ダメだったけど!
まあダメだったなら仕方ない、折角のおニューのひのきの棒も、使えないけど仕方ない。
代わりになりそうな手頃な棒を調達してー、なんか出かける口実作ってー、言った通りのことしてきた証拠品があれば、なおいいね!花でも摘むか!
いいじゃない、いいじゃない!
美少女ドーラちゃんらしくて、いいじゃない!
よーし、これで行こー!
《洞窟を管理する戦士の視点》
村の長パパスさんから、おかしな頼み事をされた。
パパスさんの娘のドーラちゃんが、洞窟に忍び込もうとするのを見ても、気付かない振りで見逃して欲しいと言うのだ。
目に入れても痛くないという言葉が喩え
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ