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ドラクエX・ドーラちゃんの外伝
ドーラちゃんの脱出☆大作戦
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は武器を置いて出掛けようとでもするだろう」
「それは……!丸腰ということに、なるではありませんか!!」
「そうだ。あまり締め付け過ぎても、却ってドーラの身を危険に曝すだけだろう。そこで頼みたいのだが、次にドーラが洞窟に向かおうとしたら、気付かない振りをして、陰から見守ってやってはくれないか」
「そんな!頼みなどと、そんな必要はございません!旦那様は、命令してくだされば、いいんです!」
「本来は父として、俺がやるべきことだろうからな。だが、俺では」
「ああ……そうでございますね……いやいや!それでも、ご命令でいいんです!このサンチョに、お任せください!!」
「ああ。任せた」

 本来なら側に付いて、戦いの手解きでもしてやるべきなんだろう。
 多少傷付こうとも、命に別状が無い限りは、また当人に戦う意志がある限りは、手を出さずに見守ることも、必要だろう。
 だが、ドーラに魔物が近付いて来るのを見ると、考える前に身体が動いてしまう。

 (マーサ)(さら)ったであろう魔物を、大事な(ドーラ)に、近付けたく無い。
 この上、ドーラに何かあっては、俺は(おのれ)を保てる自信が無い。
 棄てたとは言え其なりの立場にあった人間が、情け無いことだが。

 だが俺にとっては国よりも、世界中の何よりも、(いや)(すべ)てよりも大切であり、優先すべき存在が(マーサ)であり、(ドーラ)だ。

 見ていないところで危険な目に遭うのも耐え難いが、本当に命を落とすよりは、まだいい。
 陰でどれほど苦しもうとも、ドーラが無事に戻ってさえ来れば、何時も通りに振る舞うことは出来る。

 苦しむ様など、見せなければ、いい。





《再び、美少女ドーラちゃん》

 作戦その三!
 正当派、大本命!偽装工作!!

 前の二つはね、そもそも隠す気無かったというか、見逃してくれる気があるかどうかの確認みたいなものだからね!
 こそこそする必要が無いなら、堂々と行きたいじゃない!ダメだったけど!

 まあダメだったなら仕方ない、折角のおニューのひのきの棒も、使えないけど仕方ない。

 代わりになりそうな手頃な棒を調達してー、なんか出かける口実作ってー、言った通りのことしてきた証拠品があれば、なおいいね!花でも摘むか!

 いいじゃない、いいじゃない!
 美少女ドーラちゃんらしくて、いいじゃない!

 よーし、これで行こー!





《洞窟を管理する戦士の視点》

 村の(おさ)パパスさんから、おかしな頼み事をされた。
 パパスさんの娘のドーラちゃんが、洞窟に忍び込もうとするのを見ても、気付かない振りで見逃して欲しいと言うのだ。

 目に入れても痛くないという言葉が(たと)
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