第5章:導かれし者達…トラブルを抱える
第43話:何かよく分からんが、貰える物は貰う主義
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(海上)
ウルフSIDE
相変わらず相手の心理を読み脅すのが上手な男だ……
トルネコさんも肝を冷やしただろう(笑)
シン君の武器も強化され、リュカさん相手に頑張っている。
出会った頃は、剣術でも俺の方が上だと思っていたのだが、リュカさんとの稽古を見る限り現状ではシン君の方が強くなっているかもしれない。
魔法を織り交ぜて戦えるのなら、まだシン君に負けるとは思えないけど……
うん。俺も稽古付けてもらおう!
「くっそー……何で二人がかりなのに掠りもしないんだ!?」
「本当……ウルフさんの言ってたとおり、リュカさんってお強いんですね……」
途中から不意打ち気味に参戦し、共に鍛えてもらた俺とシン君は、体力の限界が訪れ甲板上で大の字になりヘタレてる。
「じゃぁ今日はこの辺で止める?」
ニヤニヤ笑いながら俺達を見下ろし、“もう降参か?”と聞いてくるオッサン……
マジムカツク!
勝てないのは解ってる……それは解ってるんだけど、俺達二人がかりを左腕一本だけで去なされるのは本当に腹が立つ。
俺にもプライドってのがあり、側ではリューノも見ているのだ。
格好いいところを見せたいよ!
「ま、まだですよ……まだ1時間くらいしか戦ってない。こ、これからが本番です!」
若さか? 若さが言わせる科白なのか!?
俺は後から参戦したのに、膝が笑っておりまともに立つ事も出来ない……なのにシン君は上半身だけでも起き上がり、負け惜しみにしか聞こえない科白を吐いている。
「そ、そうですよリュカさん……俺達はまだ戦えます。ただ……少しだけ休みたいなぁって思ってるだけですから!」
負けてられない先輩は、上半身すら起こさず口だけで健在ぶりをアピールする。説得力は皆無だけどね!
「一休憩の合間に聞いておきたい事があるんですが……」
「何……?」
起き上がりもせず突然別の話を持ちかけた俺に、周囲の視線が集まった……気がするね。
「ミントスのヒルタン老人から、宝の地図を譲り受けたと聞いたんですが……真実ですか?」
勿論、心底聞きたい訳ではない。
時間稼ぎの為に持ち出した話題……でも興味がある事は事実だ。
「ヒル……誰?」
「今そう言うのいいから! アンタのスッ惚けに付き合ってられないから! さっさと真実を教えて下さいよ!」
リュカさんはかなりの記憶力を持っているのに、ワザと忘れっぽいフリをするクセがある。
「……別に大した話じゃないよ。くれるって言われたから貰っただけだし」
そう言いながら澄んだ声で話し始めるリュカさん……
思っていたより面白い話を聞く事が出来た。
ウルフSIDE END
(ミントス − 数日前の事)
リュカSIDE
船旅の途中、クリフ
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