一日目(2)
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「え?ちょ…まって…」
ふん、ざまぁみ……あれ?こずえってこんなにでかかったっけ、……しまった、こいつ、僕より背が高い、つまり
「ちょ…おま……倒れてくんなぁ!」
引き寄せたまま支えきれずに僕のほうに倒れてきた。
「引っ張ってんのそっちでしょー!」
どって〜ん
とりあえず僕はこずえを地面にぶつけないよう自分が下敷きに(元々下だけど)なるように倒れた。
うぅ〜めっちゃ背中痛いようぅ。
「痛ったぁ〜…」
ん、何か顔に温かい空気が当たる、転んだ拍子できつく目を瞑っていた僕はゆっくりと目を開けた。
「………………………」
一寸先のこずえと目がバッチリ合いました。こずえは鳩が豆鉄砲をくらったような顔をしている。
……ええとなんだっけ?こういう時はどうするんだっけ?……確かアメリカのドラマとかだと熱いキッ……
「っじゃなくて!近い!近いよこずえ!さっさと起きて!?」
慌てて起き上がろうとするけどこずえが邪魔で起き上がれない。と、その時破滅の声(エンジェルボイス)が聞こえた。
「こ、こんな所で!?なんて大胆なの?」
……ちょっと待てぇ、なんでだ!?なんで彼女がここに?なんだって唐橋さんがこんなタイミングで現れるんだよぉ!!神様ぁ!居るならでてきやがれぇ!!鼻っ面へし折ってやるぅ!
「ご、誤解だ唐橋さん!これは事故なんだぁ!」
僕の魂の叫びがどう伝わったのか分からないけど唐橋さんは何かを悟ったように一人でぶつぶつと呟きながら
「そうよね、最近は学校でするのも普通なんだね…」
と、しきりに納得していた。というか自己暗示していた。そんな慌てる姿も可愛いぜちきしょうぅ!そしてようやくこずえの下から這い出た僕はパニックをおこしている唐橋さんに突っ込みをいれる。
「唐橋さん、落ち着いて聞いてね、これは不慮の事故なんだよ!!僕は潔癖さ、なんたってこんな暴力デカ女に興味なんて……」
僕はやっと立ち上がったこずえを指差して身の潔白を訴えようとして数秒後、自分の失言に気付いた。
振り返ると…………般若が立っていました。
あ……死んだこれ
「大樹の………大樹の…………ッッバカァァァ!!!!」
ッパァァァァアン
鋭いビンタがとんで来ました。
……あれ?目の前が真っ白に………
夢を見ていた、そんな気がする。目を開けたら朝だった。窓からは光が差していて、外では小鳥がチュンチュンと小さな演奏会が聞こえる、自分の部屋なのだが何故かベッドではなく机に座っていて目の前に『唐橋さんへ』と書かれた新品の青い便箋と真っ白な手紙がある。部屋にはコミック等が詰まった本棚と衣装ケースやノートパソコンがある、いつもどおりの自分の部屋だった。
左手に違和感を感じて、見て
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