転校生
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考えているのだろうか……
「なんだよ文句ばっか言いやがって、名前考える方の身にもなって見ろ」
どんな逆切れの仕方だよ、ていうかなんで不貞腐れるのかなぁ、振り回されてるの僕なのに。とむくれていると、朝のHRの時間になり、教室の扉が開いた。
どうやらずいぶん話し込んでいたようだ、あぁ僕の貴重な睡眠時間がぁ(泣)
ガラガラ〜
「おらー席につけーって皆座ってるか、ふん、感心、感心」
僕ら二人が不貞腐れると同時に担任の桜先生が入ってきた。桜先生は数学教師で今年で三十歳の若い先生なんだけど、身体がどう見ても体育教師としか思えないくらい物凄くマッチョメンだ。何故体育教師ではないのだろう?そして名前とミスマッチすぎる(この学校に七不思議があれば採用されるだろうに)その見た目どおり言葉遣いは荒いけど、そんな外見に反してとても優しく、生徒に甘い先生で怒った所は一度も見ていない。
もちろん生徒からは人気がある。
「よし、欠席はいねぇな、ん?安土山が来てない?珍しい事もあるもんだな、まぁいっか、それよりお前らぁ、朗報だ。今日この二ーBに転校生がやって来たぞ」
一人の欠席が転校生の話題であっさり流されちゃったよ…って、え?梅雨になったばかりのこの時期に転校生?親の転勤かなんかかな?無い事もないだろうけど、こんな田舎に来るなんてよっぽど珍しい事だな。いや、田舎だからこそ転勤させられるのかな?う〜ん……わかんないや。
ガタッ
「せんせー、男ですか?女の子ですか?それとも可愛い女の子ですか?」
勢いよく立ち上がってここぞとばかりに質問したのはクラスでお調子者の男子だった。名前は…なんだっけ?
「喜べ、とりあえず女の子だ」
教師という手前、無闇に生徒に可愛いといえないのか桜先生はそう答えて男子生徒を着席するよう促す。
「そっか、女の子かぁ」
クラスの皆も女子が増えるということで主に男子がザワザワと浮き足立ってきた。
「お、来たみたいだな、よし入れ、…ん?何で安土山までいるんだ?」
教室に入ってきたのは見知らぬ女子、つまり転校生ともう一人このクラスの一番の秀才、安土山蘭さんだった。
「登校してくる途中で迷子になってるコイツの面倒みながら来たんです」
安土山さんは後ろで申し訳なさそうにしきりに謝る転校生を一瞥した。
あれ?先生が廊下で待たせていたんじゃないの?
不審に思い桜先生を見ると……
「時間になっても来ないから何の演出かと思っていたんだが……迷子だったのか」
おいぃぃぃぃぃこの不良教師!!なんで約束の時間に転校生が来ないのを演出だと考えるんだよ!!
「「「まぁそう思うよねぇ」」」
いやいやいやいやなんでクラスの皆さんは納得してるの!?下手したらっていうか
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