魔法先生ネギま!
0319話
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アクセル!? やりすぎよ!」
「……黙っていろ」
ギロリ、と半ば殺気の籠もった目で神楽坂を一瞥すると俺の怒りを感じ取ったのか、冷や汗を掻きつつ引き下がる。
「戦力だと? 純粋な魔法使いスタイルのネギにとっての従者は、前衛を任せられる者が望ましいだろう。言い方は悪いが肉壁だな。……それがあの宮崎に務まると? そして何より、円と美砂まで巻き込むというのはどういう了見だ? 俺が従者が欲しいと、仮契約をしたいとお前達に頼んだか?」
「アクセル君、カモ君だって悪気があった訳じゃ……」
ネギがそう言ってくるが、その言葉に思わず溜息を吐く。
「ネギ、そもそも以前言ったな? カモの行動に関してはお前が全責任を取る、と。自分が関係ないという顔をしてるが、今回のカモの行動の責任は当然お前にも関係してくるんだぞ? ネギが麻帆良に来た時にこの修行に失敗した場合は二度目のチャンスは無いと学園長が言っていたが、それを考えるとイギリスに帰る準備はしておいた方がいいのかもしれないな」
そもそも本人が知らないとは言っても、仮契約をしてしまった以上はまず間違い無く魔法関係者と見なされるだろう。これが麻帆良ならまだ手のうちようもあったのだ。だが、ここは京都であって麻帆良の影響力は及ばない。そして尚悪い事に、ここには俺達を狙ってくる相手もいる。それも相当の実力者が。そんな相手が円や美砂、宮崎の事を知ったらどうするかは明白だろう。人質、洗脳、誘拐他にも色々と手を打ってくる可能性が高い。何しろあの3人は全くの一般人なのだから陰陽師や魔法使い、神鳴流剣士相手に対抗出来る筈も無い。
これがあやかや千鶴なら、魔法の訓練もしている為に対抗は出来なくても逃げ切れる可能性はある。だが、あの3人は……
「でも、アクセル君。なら何でパクティオーカードをあの3人に渡したの?」
まるで俺を落ち着かせようと……いや、まるでじゃないな、事実そういうつもりなのだろう。苛つく心を静める為に深呼吸をしてから口を開く。
「既に仮契約が結ばれてしまった以上は今回の騒動に巻き込まれる可能性が高い。ならいざという時に魔力供給を出来るようにしておけば多少は安全度が上がるだろう」
「なら、あの3人にしてもそれ程心配は……」
と言いかけた朝倉に視線を向けて、大きく溜息を吐く。
そう、本来ならカモにしろ朝倉にしろ問答無用で仮契約を成立させた責任を取らせたい所なのだが、それが出来ない理由がそれなのだ。俺達の班である1班や、狙われている近衛のいる3班のメンバーという以上はそれだけで敵の標的にされる可能性が少なからずある。そういう時の為の保険として仮契約をするというのはありと言えばありなのだ。……もっとも、以後問答無用で魔法に関わるという可能性を考えれば下策中の下策にしか思え
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