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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
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コラボ『剣製の魔法少女戦記&F/mg』第一話 魔法使いがやってきた!?前編
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根源に至ったは伊達ではないという事か。

「それにしても隠してるみたいだけどかなりの魔力を秘めてるみたいね。
 二十七祖ともいい勝負なんじゃない」
「……………うれしくない事だが、聖堂教会からは第十位を与えられてはいた」
「十位って二十七祖の第十位?」
「ああ」
「あのネロ・カオスの後継者ってどうやったらそんな事になるのよ。
 ……まさか死徒の親も二十七祖とか言わないわよね」

 いい勘をしている。

「その顔、当たりみたいね。
 誰なの?」
「アルトルージュ・ブリュンスタッド」
「………黒の姫君。
 こっちの世界に来て私も大概だと思ったけど、貴方は元の世界で一体何をしてるのよ」

 シホの言葉はもっともだ。

 シホが大きく変わるきっかけになったのはこちらの世界。
 俺の場合、こちらに来る前から英霊エミヤともかけ離れている。

 ……そう考えると俺の方が特殊なのか?

「まあ、その話は今度にしましょうか。
 時間も遅いし、私がなにか作るわ?」
「いいのか?」
「えぇ。せっかくお世話になるんだからこれくらいさせて」
「わかった」

 キッチンに向かうシホが歩みを止めて振り返った。

「……ところで死徒って料理の味わかるの?」
「ああ。普通の死徒はどうかは知らないが、俺や周り皆もわかるぞ」
「そう、なら安心ね」

 一安心といった感じに再びキッチンに向かおうとしたシホの後ろ姿を見て、自然と訊ねていた。

「お前は、今……幸せか?」
「………!」

 俺の問いかけに一瞬驚きながらも何かを思い出すかのように眼を閉じる。

「……ええ。私は今、幸せよ」

 満面の笑みを浮かべて真っ直ぐと俺を見つめる。

 その表情と言葉だけで十分だった。

 ようやく始まった誰かとの歩み。

 未来で俺自身もシホのように笑っている事が出来るのだろうか。

「そうか。
 ……俺も掴めるだろうか?」

 誰かに問いかけるには小さく、まるで自分に言い聞かせるように漏れた言葉

「つかめるわよ。きっとね」

 その言葉に応えてくれるプレシア。

「士郎、私は貴方に救われたわ。だからあなたの幸せのためならいくらでも協力させてもらうわ」
「プレシア……」

 アルトリア達にも当然聞えており

「シロウ、やり直しはできませんが再出発はできます。
 ですから頑張ってください」
「奏者と同じ存在なのだからうまくいくだろう!」
《シロウ、頑張ってね》
「ああ」

 アルトリア、ネロ、イリヤの頷く俺。
 その姿を見ながら、どこか嬉しそうにキッチンぬ今度こそ向かうシホ。

 それから短い時間で簡単ながら満足のいく料理を味わうのであった。
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