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神葬世界×ゴスペル・デイ
第一物語・後半-日来独立編-
第四十一章 秘めし決意《1》
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れれば、
「束縛系術の一種。魔法術師的に言えば儀式無しだから魔法かな?」
 人差し指をつんと、騎神が収まる円を押し、
「行きなって、呪縛って言う名の束縛系術――!」
 星は目標を定め、目標となった騎神に向かって放たれた。
 放たれた星は徐々に大きくなっていき、大きさは騎神と同じくらいにまでなった。
 これを見て騎神は加速機を逆噴射し、ブレーキを掛けるが遅かった。
『なんですか、これ。操作が……効かない!?』
「効かないわけじゃないけど、どっちかって言ったら拘束されてるんだよねえ」
『騎神本体を拘束? 馬鹿な、そんなの普通の魔法術師なんかじゃ出来る筈が無い。優れた束縛系術使いでない限り、騎神の束縛なんて出来るわけが無い』
「それが出来ちゃうんだなあ、これが」
 星に捕らえられた騎神はブレーキを掛けた時の姿勢のまま止まっており、会話中にマギトが近付きに行った。
 微かに騎神に動きがあるものの、大きく動くことはなかった。
 前に損傷させた頭部を見ればどうやら加護が発動されており、表面しかダメージを与えられなかったのが理解出来る。
 軽装甲ゆえに加護による防御面の強化を行い、敵の攻撃に対抗している。
 これでは再度攻撃を仕掛けても意味が無い。
 どうしたものか、と悩む。
「見た感じ相当の攻撃に耐えられる加護を発動しているみたいだねえ」
『なかなか余裕な態度ですね』
「これでも結構キツいんだよお? まあ、いいや。同一型の騎神なら大ダメージ与えれば強制的に繋がりを切られるでしょ」
『出来ますか?』
「分からないけど、やれば分かるでしょ」
 と、死闇│《デスダーク》の銃砲口を向け、ゲージ二本文の砲撃を頭部ではなく、今度は胸部に向ける。
 ここは各装置が繋がっている部分であり、そのことは機械部三人組から教えてもらっている。
 つまりここを撃ち抜けば機体の操作が完全に不能となり、こちらの勝ちとなる。
 トリガーに手を掛け、十五メートルもある騎神の胸部に標準を合わせる。
 大気が流れる空で、赤の一線が放たれた。
 高出力の砲撃が流れる雲を吹き飛ばし、彼方へと突き進み、そして消えていった。
 砲撃は騎神を撃ってはいない。
 マギトがトリガーを引く直前、彼女が突如として苦しみだして天上へ誤って放ったのだ。
「うぐ、うう……! あ、あ、あが。がは……! はあ、あ、あ、あ」
 右手で首元を押さえ、苦しそうに身を仰け反らせていた。
 この光景を見て騎神の操縦者は最初は理解出来無かったが、後から理解出来た。
 魔力の暴走。
 魔法術師は魔力を使うことが出来るが、なんのリスクも無いわけではない。
 魔力は使う度に活性化し、魔力回路を行き来する。
 対となるパートナーがいればそんなことにはならないのだが、相手は一人だけ。騎
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