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インフォメーション・ウェーブ
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んだ。
電車の中では何もすることが思い浮かばなかったので、愛用のヘッドフォンを耳にあて、
mp3の音楽プレーヤーで音楽に浸ることにした。

俺の家の最寄り駅に電車が到着すると、俺は切符の入っているポケットに手を突っ込み改札に向かった。
改札に切符を入れて、駅から出てくるころには時計の針は二時を指していた。
家に帰ってすることもないので、近くの本屋で立ち読みでもしようかと考え始めたときに、携帯のバイブが鳴った。
入学式の日に電話してくるなんてどんだけ暇人なんだよ・・・。というか誰だよ。
スマートフォンの液晶画面には「東屋陸斗」(あずまや りくと)の文字が映し出されていた。
俺はあいつのことを「リク」と言う。理由は特にないが・・・

リクは中学からの付き合いで結構仲がいい、しかも同じ高校に通うことになっている。
そうか、アイツも二段階フィルターを通過した人間の一人だったか・・・。それにしても何の用だろうか?
「もしもし?」
「ちーす、今空いてる?」
「公共施設内なので、でかい声は出せない。折り返しかけるからまっとけ。」
「ういっす。」
スマホの通話終了ボタンを押し、ポケットに滑り込ませる。
我が家の最寄り駅までまだ三駅位ある。俺は音楽に再び浸ることにし、ヘッドフォンをかけなおした。

駅に電車がつくと俺はスマホの液晶画面を操作しリクに電話をかけた。
コールが四回続いた後に、電話は繋がった。
「もしもし、リクどうした?」
「いや、ちょっと暇だったもんだからさ、久しぶりに遊ぼうぜってことで電話をかけさせてもらった。」
「いつから?」
「今から。」
「どこで?」
「そうだなー・・・お前ん家?」
「何でだよ、人を誘ったお前の家でいいだろうが。」
「でも、我が家は汚いぞ?」
「知ってる。」
「じゃあ俺ん家で。」
「OK」
1分かからない通話だった。
この駅から東屋の家までは5分もかからない。
「走るか。」
一言呟き俺は駅を後にした。

家に着き玄関のチャイムを押す。東屋の家のチャイムは一度押すと音がして、離すと同時に後ろの音がするタイプだ。
俺はチャイムを押してから5秒後に指を離す。そうすることで俺が来たことを直接見なくても伝えることができるからだ。
チャイムを押して10秒後くらいに鍵が開く、中からは東屋が「入れ。」と一言。
東屋の家は、ものすごく大きいわけでもなく小さいわけでもない。ごく普通の一軒家だ。
最後に来たのはいつだったけか?たしか、去年の11月ごろだったか?まぁいいか。
「お邪魔します。」
居間に入ると、リクがシャーベット状の氷菓子「ガツガツ君」を食べながらソファにもたれ掛かっていた。
「悪いな、わざわざ家まで来てもらって。」
「別にいいよ、駅から5分だからな。で、用は
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