マザーズ・ロザリオ編
転章・約束
瞋恚の紅蓮
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思わずどこの大太刀使いだと突っ込みたい気持ちだった。
「―――ん、ユウキ、待って」
SAO時代からのクセで何気なく回廊をチェックすると、視界の一部に違和感を感じた。
右手のワンドを掲げ、隠蔽呪文を看破するための《サーチャー》を召喚する。放射状に飛んでいった呪文が違和感のある空気の膜を破り、3人のプレイヤーを引きずり出す。
カラーカーソルに表示されるエンブレムは盾に横向きの馬。23層以降の迷宮区を立て続けに攻略している大ギルド―――そして、トップギルドと名高く、親交もある《オラトリオ・オーケストラ》と明確に敵対しているギルドだ。
そんな事情もあり、アスナが再びワンドを構え、ユウキ達もがしゃりと武器を構え直すが、相手は慌てた様子で剣を収めると、敵対意志が無いことを示すために両手を挙げた。
「……事情を聞いてもいいかしら?」
「待ち合わせなんだ。仲間が来るまでにMobにタゲられると面倒なんで、隠れてたんだよ」
もっともらしい理由だが、アスナの直観は『嘘』を見抜いていた。万全を期してこの場でキルするという手もあるが、大規模ギルドと揉め事になると色々相手が面倒だろう。
例えばフィールドに出たギルド員が例外無く斬殺されるとか。犯人はあえて言うまい。
「解ったわ。私達、ボスに挑戦に来たんだけど、そっちの準備がまだなら先にやらせてもらっても良いわね?」
「もちろんだ。俺達はここで仲間を待つから、まあ、頑張ってくれや。じゃあな」
リーダーの男が代表して答え、背後の部下が再び隠蔽呪文を唱えると、ハイドを再開した。
「…………」
アスナはしばらくしてユウキの方に向き直った。ユウキは今の不穏なやり取りにも全く気分を害した様子はなく、アスナに軽く首を傾げてみせる。
「……とりあえず、予定どおり一度中の様子を見てみましょう」
アスナが言うと、ユウキはにいっと笑いながら頷いた。
「ん、いよいよだね!がんばろ、アスナ!」
「様子見と言わず、ぶっつけでぶっ倒しちゃうくらいの気合で行こうぜ」
威勢のいいジュンの言葉にはアスナも笑い返すしかない。
「まあ、それが理想だけどね。でも、無理に高いアイテム使ってまで回復しなくていいからね。あくまで、私とシウネーがヒールできる範囲内で頑張るってことで、いいわね」
その他の注意点を全員で確認し合い、7人はボス部屋に飛び込んだ。
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Sideセラ
同時刻、迷宮区外部上空。
「よろしいのですか?」
「ん……まあ……」
歯切れの悪い口調で返すレイにため息を吐き、下方の観察を再開す
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