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DQ3 そして現実へ…  (リュカ伝その2)
お出でませ、魔の島
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「そうですよ父さん!今まではアルル達の成長を促す為に、あえて戦闘への参加をしなかったのでしょうが、大魔王を倒せばその必要は無くなります。今まで迷惑かけた分、これ以後は先頭で活躍してくださいよ!」
W勇者の正論攻撃に、屁理屈キングのリュカが立ち向かう。

「どうかなぁ〜…魔王バラモスを倒したら大魔王ゾーマの存在を知る事になった…まだ上が居て、超大魔王ゾラモスとか真大魔王バーマとか要るんじゃね?それからでも良くね?」
無茶苦茶な理論で拒絶する最年長者…
しかし…
「そんな存在居りませんわ!大魔王ゾーマを倒したら、この世界は平和になります!」
(マリー)の力強い言葉に後押しされ、アルルやティミー以外も一斉にリュカ先頭論を叫び出す。
何故マリーがそんな事を言い切れるのかは取り敢えず置いといて…

「イヤだ!先頭なんて危険で疲れるじゃんか!実質僕には関係のない事なのだから、僕がそんな思いをしなきゃならない理由は無い!」
「何言ってるんですか!?ゾーマを倒さないとグランバニアに帰れないんですよ…それじゃ父さんはともかく、母さんが悲しむでしょう!」
危険地帯における長い問答を避ける為、ティミーが取り出したのは伝家の宝刀…ビアンカの為と言われてしまっては、流石のリュカも意固地になれない。

「う…ぐっ……卑怯な……」
「卑怯じゃありませんよ。ご自身でどう思っているのかは知りませんが、実力は間違いなくズバ抜けているのですから、最後くらいは皆に協力してくださいよ」
更に続くティミーの正論攻撃。
「なるほど…最後くらい……うん。そうだね、最後くらいは僕も戦闘に参加するよ!」
「ほ、本当ですか父さん!?あぁ…良かった…これで戦闘が楽になる!」
珍しく父を言い負かせたと思い、嬉しくなるティミー。

「うん。最後の大魔王戦だけは僕も戦うけど、それまでは後方で待機させてもらうよ」
そう言うとリュカは、何時もの定位置であるパーティー最後方に陣取り、笑顔を振りまき始めた。
「「「「「え?」」」」」
調子 ()いたティミーの『最後』と言う言葉を言質に取られ、結局ゾーマまではこれまで通りという結果に陥る事に…

本当は問答を続けようとしたのだが、
「おいおい…そんな事より敵さん登場だゾ!醜い贅肉まみれのモンスターが現れたゾ!」
と、後方のリュカに指摘され全員戦闘態勢に…

現れた『トロルキング』3匹を駆逐する為、問答は有耶無耶の彼方に飛び去った。
誰もが心に誓いを立てる…
大魔王戦はリュカに押し付けよう…と!




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