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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第104話】
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ての着替えを迫ったりとかは無くなった(あったらあったで怖すぎるが)。

代わりに、俺がよく誘われる――主にトイレに。


「……わかったから近付くなって、俺は男と付き合う趣味は無いんだから迫られても嫌悪感しかわかないぞ?」


「わかってるって、それに俺はヒルトが言うようにホモじゃねえから安心しろって」


……いやいや、シャルに対する尋常じゃない迫り方を間近で目撃してるんだがな、俺。


「まあいいや、とりあえず俺が相手するからお前は向こうのピットに行きなよ」

「おぅ、ヒルト悪いな」


そう言って一夏はピットを出ていった――一夏と模擬戦か…レギュレーション決めるの忘れてたな。


一夏に対してプライベート・チャネルを開くと――。


『悪い一夏、レギュレーション決めるの忘れてた。――互いに【単一仕様】禁止、【第三世代兵装】禁止で近接戦闘オンリーでどうだ?』

『え?―――あぁ、いいぜ?それなら互いに五分と五分だもんな』

『じゃ、そういう事でよろしく』


そのまま回線を切り、ピットに備わったシールドエネルギー回復装置からエネルギーを補充しながら――。



「なあセシリア」

「はい?何でしょうか?」


振り向き、笑顔で俺に応えるセシリア――。


「自分じゃよくわからないが……少しは上達したかな、俺?」

「……勿論ですわよ?わたくしが教えていますし、他の方からも教わっていますもの。――初めて対戦したあの日から、貴方は凄く努力致しましたもの」

「ん……言うほどはやれてないさ――嫌でも才能の差を感じさせられるよ。――一夏、篠ノ之、鈴音、セシリア、シャル、ラウラ――そして美冬と未来にもだ。――ランクは関係無いって織斑先生が言ってたが……」


事実、空を飛べるようにはなったとはいえ既に周回遅れだからな――幾ら頑張っても、なかなか追い付いた気がしない。

さっきのラウラとの模擬戦は勝てたが、実際はラウラ自身の油断で勝てた様なものだし――考察はしても当たってるのかもわからない――。


そんな風に難しく考えてるとセシリアが近付いてきて――。


「自信を持ってくださいな。――ヒルトさんなら大丈夫ですから」

「ん……ありがとう。さて、行ってくるかね――皆が来たら観客席で観戦してくれよな?」


「えぇ。――ヒルトさん、いってらっしゃい」


その声を背中に受け、俺は再度ピット口へと入った――。




――第三アリーナ中央――


カタパルトから射出され、放物線を描くように落ちていくと地表へと着地した――。

既に一夏は白式を纏い、雪片片手に左手をグーパーして手を握ったり開いたりしていた。

――
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