幕間
Trick24_なにやってるんですかね、学舎の園の警備
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
だろう。
急いで携帯電話で救急車と警備員に連絡を入れる。
外で戦っている御坂を見ると電撃が通用しない事態になっていたが、この前の
幻想御手事件を通して、御坂美琴(レベル5)の実力を
知ったので心配はしなかった。心配の必要がないと理解していた。
「いったいなにが・・・白井さん!!」
窓を突き破った音を聞いたのだろう、教室の入り口から一人の女性が入ってきた。
名前は知らないが、学校に出入りしていたから顔に見覚えがあった。
「確か、白井さんのクラス担任の方でしたよね? 救急車や警備員への連絡は
終わりました。白井さんの事をお願いできますか?」
「は、はい!」
白井の側に来た女性に対し、信乃は数メートル後ろに下がった。
信乃が男への反応に遅れたのは、殺気が原因だ。
男が出した殺気ではない、学校の校庭全体に急に現れたかすかな殺気。
信乃が男を見る前に感じたのはこの殺気だった。
男が校門から入ってきたときに殺気を出していたのがこいつだと思ったが、
男から出ている強い殺気とは別の殺気だとすぐに分かった。
どこから出されている殺気かを探っているせいで動かなかった。
そして男が手を挙げたその時、確実な殺気が白井に向いた。白井はきずかなかったが
遠距離からの、銃撃による攻撃の殺気を信乃は感じて白井へ叫んだのだ。
(“学園都市に来てから平和”だったせいで勘が鈍ってやがる!)
信乃は心の中で自分に悪態を付けた。
幻想御手事件程度なら信乃にとっては平和のレベルだ。
一呼吸し、そして目を閉じて集中する。
白井を攻撃した、銃撃したスナイパーの“魂を感知する”ために。
≪石凪調査室≫
表の人間では知っている人物は一切いない集団。
だが、表以外の人間であればこの集団の名前は有名だ。
人間でありながら『死神』と呼ばれ、生きているべきでない者、運命に背く者を殺す集団。
その彼らが十八番とするのが『人の魂を感知する』能力。
信乃は石凪に所属したわけではないが、知り合いに元死神がいて感知するための
“技術”を学んでいた。
第二の氏神誘拐事件、グラビトン事件の時にも発揮していた能力。
それを駆使して屋上にいる2人の不明な魂を見つけた。
「なにやってるんですかね、学舎の園の警備。不審者の侵入を3人も
許しているんですけど」
信乃は教室の隅へ歩き出した。
教室の隅にある掃除用のモップ。普通の教室は専属の人が掃除をするが、
調理後に掃除ができるようにこの教室には道具一式があった。
信乃はモップの拭くための布を踏んで固定し、柄を回して柄だけの状態に
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ