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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
一部:超絶美少女幼年期
十四話:ものは考えようです
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子供だし、私がやたら堂々としてるからね!



 そんなこんなで、今度は透けてる中年男性発見。

 ……まあ、悪くは無い。
 貫禄があってまあまあ渋いので、オヤジ好みの人には、ウケるかもしれない。
 だけど、私は別にいいや!
 奥さんを、大事にしてあげてね!
 お互い、もうお亡くなりですが!

 ビアンカちゃんももう慣れたのか、固まる様子もありません。

 とりあえず声をかけようとすると、透けてる男性はふわりと浮かび上がり、こちらを向いたまま、背後の扉をすり抜けて姿を消します。


 ……めんどくさ!
 知ってたけど、目の前でやられると、やっぱめんどくさ!!

 用があるなら、ここで言えよ!すぐ言えよ!
 いい歳して(死後の経過年数含めたら大変なことになるだろうに)どんな構ってちゃんだよ!!

 男性とか丁寧なのはもういいや、オッサンでいいやアレは。
 特に好みでも無いことだし。

「王様みたいだったわね。さっきの人は、王妃様かな?とにかく、追いかけましょう!」

 いい子だねえ、ビアンカちゃん。
 仕方ないから、そうしようかね。



 透けてるオッサンがすり抜けた扉を開けて、オッサンを追いかけます。

 バルコニーの端で、オッサンは立ち止まっています。
 いかにも声をかけて欲しそうに、こちらに背を向けて、佇んでいます。

 ……うぜえ。

「王様!なにか、困ってることがあるんですか?」

 声をかけるのすらなんかもうめんどくさい気分に陥っていると、ビアンカちゃんがオッサンに声をかけてくれました。

 すまないねえ、ビアンカちゃん。
 いい子だねえ、ビアンカちゃん。
 焚き付けたのは、私だが。

 オッサンは、ゆっくりと、勿体ぶって、振り返ります。
 ……ホント、いちいちこのオッサンは。

「……城が、騒がしくてな」

 そういう勿体付けた言い回しとか、いいから。

「どういう、ことですか?」

 素直に、問いを重ねるビアンカちゃん。
 お任せします、おねえさん!

「我と我が妃が、永久の愛を育んだ、麗しの我が城に。穢らわしくも化け物共が、棲み付きおって。城の者たちの魂も、奴等に囚われ弄ばれて、嘆き続けること幾星霜。皆の苦しみ嘆く声と、奴等の下卑た嬌声に、静かに眠ることも叶わぬのだ」

 もー。
 簡単に言えよ!
 化け物に城乗っ取られて困ってるって、それだけ言えよ!
 こちとら、子供なんだよ!!

 ほら、ビアンカちゃんがポカーンなってるじゃない!

「え?……えー、と?」

 めんどくさいが、仕方ない。
 子供に合わせるとかいうスキルを、このオッサンは持ってない!

「うーん。むずかしくて、よくわかりません
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