魔法先生ネギま!
0318話
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」
朝倉の言葉に頷き、そこでようやく俺の存在に気が付いたのだろう。どこか決まり悪そうな顔で頬を掻きながらも口を開く。
「その、アクセル君。お風呂に行かない?」
「俺は構わないが、いいのか?」
正確には俺と距離を置いていたのに、構わないのか? という問いかけだ。ネギもすぐにそれに気が付いたのか、小さく頷く。
「うん、色々と話も聞きたいし」
という訳で、俺はネギと共に風呂へと入る事になったのだった。
「ふぅ、いい湯だな」
「うん、頭を洗わなくてもいいならお風呂も気持ちいいよね」
「……頭くらい洗えよ……」
「あうー、だって目にしみるんだもん」
「アクセルの兄貴、ネギの兄貴はどうしても一人で頭を洗うのが苦手なんすよ」
「子供か! ……あぁ、子供か」
ネギを見てると確かにこいつはある種の天才なんだろうと思う。それ故にいつの間にか実年齢以上に扱っても当然と思う時もあるのだが……こういう所を見ると、やっぱりまだまだ子供だな。
そんな風にゆっくりと湯に浸かってから10分程。静寂を破ったのはネギだった。
「ねぇ、アクセル君。アクセル君は前に言ってたよね。敵として殺した相手を背負えるのか、って」
それは、茶々丸に対して不意打ちを仕掛けたネギへと言った言葉だ。
「ああ」
「じゃあ、アクセル君は……あの、フェイトって人を殺したとしてもそれを背負えるの?」
「まぁ、そうだろうな」
軽い感じに返すと、ネギは信じられないといった表情で俺の方を見る。
「何でそう簡単に背負えるなんて言えるの?」
「ネギ、人っていうのは何にでも慣れるものなんだよ。例え人の死だろうとな」
「……慣れる?」
「アクセルの兄貴、あんた一体……」
「ま、お前も薄々気が付いていると思うが、俺は平凡な人生を歩んできた訳じゃない。と言うか、俺以上に非常識な人生を送ってきた奴なんて数える程しかいないだろうさ」
「……」
「そんな俺だからこそ、敵を倒す……いや、敵を殺すというのにはもう何も感じなくなっているんだろうな」
「そんな事ないよ!」
「……ま、とにかくお前の態度はそれはそれで正しい。俺みたいなのが異常なんだろうさ。だからお前が俺に抱く気持ちは間違ってはいない。少なくてもこの平和な世界では、な」
「うわっ、ちょっ、アクセル君!?」
バシャッと風呂のお湯をネギへとかける。
「だから気にするなって事だよ。ほら、そろそろ職員用の入浴時間も終わりだ。また昨日みたいなことにはなりたくないだろう? さっさと上がるぞ」
呆然としているネギをその場に残し、さっさと脱衣所へと向かうのだった。
ったく、何を柄でもなく語ってるのやら。そんな風に内心苦笑しながら。
だが、それで
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