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世界征服を剣のみで行おうとする猛者が降臨しました。
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伏せにするか」
「うん、どうせ相手に背を向けたら負けなんだろ。なら相手を殺さない程度に懲らしめて、ここを俺の大帝国の入口にするんだッ!」
「おし、ここのドアだ! 気を引き締めろ。久し振りの客だ、絶対に殺すな! うおおおお!」
相手も同じ考えか。戦うしかない。
そんな事を考えている間にドアがあっという間に突き破られる。俺に向かって剣を振るその姿は哀れだ。
「何が殺すだ。身の危険を感じない程、バカなお前らはマキ様の大帝国の奴隷に相応しい」
マキは俺では無く、この剣だ。しかしこの剣を俺が所有している以上、俺をマキと名乗って悪い事等無い、多分。
「おらぁ!」
クリスまで物騒な顔つきで短剣を振り上げた。ギリギリで避けられたが、大きく後退りして段々壁際に追い詰められる。
これはある程度の広さのある客室でも狭いと感じるな。
外で戦闘を行うのが堅実かも知れない。マキに言われた通り、窓を突き破った方が良かったか。
「だがもう遅い!!」
クリスに対し、剣を振る。勿論切り刻む様な事は絶対に出来ないから、少々弱気で。
案の定避けると共に少し引き下がった様に見えた。ここからどうするか。
「おいマキ、どうするんだよ」
「俺は二つの逃げ道を話したぞ。窓を突き破るか、待ち伏せするか。お前は待ち伏せを選んだ。必ず勝機はある」
全くアドバイスになってない。大帝国の入口は止めて、こいつらを斬ってしまう事にしよう。
目を瞑りながら相手を斬る。斬った時、何かの感触。ゴブリンを斬った時と同じだ。コイツはまさか……、魔物か?
ゆっくり目を開けると、そこには青い液体を出しながら、野獣の姿となったクリスが居た。
「グォォォォォォ」
「斬れ。お前がやられる」
マキの助言で目が覚めた。こいつは魔物。即座に背後に回り、剣を振る。
遂に倒れたクリスに驚き、他の村人は何処かへ消えてしまった。
「コイツは盗賊のゴブリンだな。普通のゴブリンの数十倍の知能を持っていて、人間に化ける。だからこの村はゴブリンが占領してたって事だな。それにしてもお前、色々と上達したな。俺は剣だから背後に回るとかはお前の実力だし」
「え、俺強い? いやぁ、やっぱ俺強いよねぇ。じゃあこの村を俺達の物にしてしまおう」
「ここをか?」
「ああ」
「ならば、この辺り一帯を制圧しなきゃいけない」
制圧……? そんなに物騒な場所だったのか。
「制圧って、どこらまでだ?」
「ここら一帯はゴブリンが占拠している事が、この戦いで確実になった。近くにある幾つかの村はゴブリンだらけであろう。そこでこの村を拠点として、準備を整えてから他の村も潰して行けば、問題無い」
この剣、詳しいっ。
「分かった。飯食って寝たら探索を
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