キャリバー編
百二十三話 年末の大イベント
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じ様に助けた奴がいるか……他に方法が出来たか……」
「トンキーとって、あのキモい……じゃなくて個性的な姿の奴を?」
「キモくないの!!か わ い い の!!!!」
「痛い痛いです!スグさん止めて下さい死んでしまいますぅぅぅ!!?」
かの象クラゲに不遜な物言いをした和人に、象クラゲの友人こと直葉がアイアンクローをキメる。
悲鳴を上げてジタバタと暴れる和人を、数秒してからようやく離した直葉は、ふんっ。と怒ったように息を吐いてから言った。
「でも、いずれにしても位置が分かっちゃったなら誰かが剣を手に入れるのも時間の問題かもよ。始めて私達が見つけてからもう一年だもん。その間にソードスキルの導入もあったんだし、きっとダンジョン自体の難易度は下がってると思う」
「あぁ、そうか。お前ら一回行ったんだよな」
「見事に跳ねっ返されたけどな」
ははは。と苦笑気味に和人が笑った。
そう、実はキリトとリーファに加え、アスナ、ユイの四人は、一度エクスキャリバーの在るダンジョンに、下見がてらの攻略に向かっているのだ。
その時はリョウやサチは都合が付かず一緒にいけなかったのだが、行って来た四人に曰く、通路を普通に徘徊している人型の邪神モンスターの強さが、それはもう「ないわー」と言いたくなるほどに強く、結局その一回で即時攻略は断念。「いずれもっと強くなってから」と言う事で落ち着き、それ以来はアインクラッドの攻略にかかりっきりになっていたり、そもそも誰も攻略出来っこないし見つけることすら出来るわけが無い。等と仲をくくって居たせいで、結局、あのダンジョンには手が伸びないで居たのだ。
とは言えその当ては今はもう外れ、ダンジョンはどうやら見つかってしまったらしいし、ニュースサイトにも乗ってしまったのだ。今頃は既に最強武器目当てのパーティが大勢あのダンジョンに突入していてもおかしくは無い。
「……どうする?二人とも」
直葉が和人と戻ってきた涼人に問うと、和人はコホンっ。と軽く咳払いをした。
「スグ、VRMMOの楽しみ方ってのはさ、なにもレアアイテムを追い求める事だけじゃないと思うんだ」
「……うん。そうだね。武器のスペックで強くなってもしょうがないし……」
「……けど、俺達はあの剣の在りかを教えてくれたトンキーの気持ちに答えるべきなんだと思うんだ。彼奴もきっと、俺達があそこを攻略するのを望んでるんじゃないか?だって、ほら。俺達と彼奴は友達なんだし」
「……さっきキモいとか行ってたのは何処の誰でしたでしょうね」
「うぐっ……」
言葉に詰まった和人を見て、涼人は一度くっくっと笑ってから言った。
「まぁそう言うなよ。お前だってそのつもりで話題振ったんだよな。もう部活休みだろ?それに、さっき一瞬、ちょいと残念そうな顔してたじゃねぇか」
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