暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第31話 クリスマス・イベント
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に到着したその瞬間、その姿は襤褸切れの如く、真冬の地面に突っ伏していた。

「……オレが入らなかったら、お前」

 リュウキは、突然倒れたキリトを、そんな姿を見せたキリトを見て厳しい表情を作った。結構ギリギリのタイミングだったのではないか? と。
 だが、キリトはそれを訊いて軽く笑った。

「大丈夫だ。あれくらい、十分、捌けるさ。……確かにリュウキが入ったから時間は短縮できたけどな」

 そう言っているキリトを見て、それが決して強がりでは無いのは判る。だから、とりあえず安心する事は出来た。こう言う嘘をつく男は無い、と言う事もあるだろう。

 そんな時だった。

「ったくよー! ほれっ」

 リュウキの他に、来訪者が1人いた。 後ろから、キリトに向かい回復ポーションが跳んできたのだ。キリトは、それをしっかりと受け取ると、ありがたく頷き、栓を親指で弾くとむざぼる様に呷る。
 その味は苦味のあるレモンジュースの様な味。
 疲れきった体には途方も無く美味く思えるのだろう。そして、そのポーションを渡した相手は、リュウキ同様、このデス・ゲームが始まった時からの付き合いである人物。

 ギルド≪風林火山≫のリーダー・クラウンだ。

 そのスタイルは相変わらずのモノだ。
 バンダナのシタで無精髭に囲まれた口元。そして、その髭に囲まれた口をひん曲げて言った。アルゴの様にある意味愛着が沸く様な髭じゃない事は判る。

「リュウキの言うとおりだろ? いくらなんでも無茶しすぎじゃねェのか、キリトよ。おめぇ、今日は何時からここでやってんだ?」
「ええと……夜8時くらいか?」

 その戦い通して時間を聞いたリュウキは、改めて軽くため息をした。

「……話の通りだな。相変わらず無茶をする」

 そう言い、ため息をした後、『やれやれ』と言っている様な感じでキリトを見ていた。

「って、無茶を通り越してんだろ! 8時だったら、6時間は此処(アリ塚)に篭ってるじゃねえか! こんな危ねぇ狩場でんな無茶しやがって、気力が切れたら即死ぬぞ!」

 クラインは興奮したように顔を近づけてくる。キリトの傍にはリュウキも居るから、必然的リュウキにも近づく事になる。

「……おい。むさ苦しい。……顔を近づけるな」

 だから、リュウキは剣の柄で、クラインの額を押さえつけた。ごつんっ! と言う音を出しながら。勿論、流石にHPを削ったりはしていない。……あしからず。

「むげっ! それどころじゃっねえだろっ! 危険性なら、リュウキが一番判ってんじゃねぇのか!?」
「……キリトは簡単に、くたばったりしないだろ……。それにそこまで考えなしでもない。強かさだって、持ってるんだ」

 キリトを視ながらそう言う。あのギルドの壊滅の件の詳
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