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真剣で武神の姉に恋しなさい!
波乱
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を出た。

 川神院を出て少しすると千李は思い立ったように立ち止まる。急に立ち止まった千李に瑠奈が疑問を孕んだ視線を送ると千李は瑠奈を抱き上げ、肩車まで持っていく。

「ケーキでも買っていこうかしらね。瑠奈も食べたいでしょ?」

「うん!ケーキだいすきー!」
 
 瑠奈は相当嬉しいのか千李の頭の上で手を離し危うく落ちそうになるが千李がそれを支える。

「ほら。手を離したら危ないわよ?しっかりつかまってなさいね」

「ごめんなさーい……」

 少し俯きながら謝る瑠奈だったが千李が笑顔見せると瑠奈も落ち込んだ顔からすぐに笑みに戻った。二人はその後どんなケーキを買いに行くかということを仲良く話しながらケーキ屋までの道を歩いていった。



 ケーキを買い終わり瑠奈を肩車し話しながら秘密基地に到着した。階段を上りながら千李は瑠奈に聞いた。

「瑠奈はさ……双剣を持った時どんな感覚がするの?」

「んーとねー。よくわかんないんだけどね?あのそうけんとからだが一つになるっていうのかな?そんなかんじがするの」

 瑠奈が首をかしげながら告げるのを聞くと千李もあごに手を当てながら考え込む。

 ……龍眼のことについてもっと調べた方がいいかもね。場合によっては龍眼にもっとなれさせないといけないし。

 どうやらこれからの瑠奈の鍛錬メニューを考えていたようだ。そんなことを考えながら千李が上っていると大和たちがいる部屋に辿り着いた。

「さてケーキも買ってきたことだしあいつらも喜ぶでしょうねー」

「そうだねお母さん!」

 意気揚々と千李はドアを開けた。

「遅れてごめんねー。お詫びにケーキ買ってきた……って何ぞこの空気?」

 部屋に入った瞬間千李は異様な空気を感じ取る。それもそのはず何せ京が大和に抱き寄せられて泣いているし、他のメンバーもなぜかクリスを睨みつけている。

 当のクリスは困惑顔だし、クリスの隣にいる由紀江も既に泣きそうな顔をしている。

 部屋の異様な空気を感じ取ったのじか瑠奈も千李につかまる力を強める。

「千李姉さん……」

「……何があったのか説明しなさい。話はそれからクリス、まゆっちここに座ってなさい。瑠奈も降りて」

「はーい」

 瑠奈は千李の上から体を伝い床に下りるとマットレスに腰を下ろした。クリスと由紀江もそれに習い腰を下ろした。

「んじゃ大和説明プリーズ」

「……ああ。えっと最初は――――」

 大和が説明を始める。内容を要約すればこうだ。クリスと由紀江にここを紹介したまではいいがその後クリスはここが必要ないのではないかといったそうだ。それに京と卓也がキレたらしい。しかしそれでもクリスは自分の考えを曲げずにいたらしい。

 
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