Episode外伝:約束?想い
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ィの二人は、現在、隼人がグロッキーになってしまったため人気のあまりないベンチにいた。
光を失った瞳で虚空を見る隼人に流石にやりすぎたと思ったエイミィは、自分はベンチから立ち上がって隼人をベンチに寝転がせた。
「ごめんね隼人。今ちょっと飲み物買ってくるから」
「う…ん。お願い……」
寝転がった隼人の力のない声に苦笑いを漏らして、エイミィは鞄から財布を取り出して走り去った。
「うー…まさか…コーヒーカップごときでグロッキーになるとはね…」
そう呻いて、ゆっくりと体を起こす。うん。少し寝っ転がったら大分良くなった。これなら、まだ付き合うことくらいはできる。今の時間は午後3時過ぎ…遊べる時間も、あと少しかな。
「……それにしても、エイミィ遅いな」
エイミィが飲み物を買いに行ってからもう10分近くが経過していた。おかしいな…飲み物を買うくらいなら、この近くに自動販売機があったはずだ。どこかの売店まで行っているにしても、ここまで時間がかかるほど遠くはない。
道に迷った?いや、エイミィに限ってそんなことはあり得無い。なんてったって方向感覚はズバ抜けているからね。迷子になるとしたら、俺のほうかな。
「…なにかあったのか?」
そう考えるのが一番かな。戻ってくる気配もないし…入れ違いになること覚悟でも探しに行ったほうがいいか。
俺も人のことは言えないけど、エイミィも一応ある筋から狙われているわけだしね。
「善は急げ。さあ、行こうか」
まだ痛む頭を無視して、俺は近くの自動販売機まで歩き出した。
「……やっぱりか…!」
一番近くの自動販売機に辿り着いたとき、そこにはエイミィの財布と、一枚の紙切れが落ちていた。それを拾い上げて書かれている内容を読む。
そして、握り潰す。
「あいつら…この間のブランシュの生き残りか…!!」
どうやらエイミィは、俺を誘き出すための人質となってしまったらしい。あの、この間壊滅させてブランシュの工作部隊の生き残りに。
書かれていたのはエイミィと犯人がいるはずであろうこの遊園地の近くの廃ビルまでの地図と、俺が暗殺者、九十九隼人だということを明言している内容の文章だった。
「…ブッ潰す…!」
紙切れを高電圧の雷で燃やし、俺は地図に描かれた廃ビルへと走り出した。幸い、こことそれほど距離がない。加速魔法を使えば、5分で辿り着くことが可能だろう。
そして、その後は犯人を消して終わり。しかし、一番厄介なのがエイミィだ。もし俺が暗殺稼業なんかやってることがバレたら確実にめんどうなことになる。あの日の
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