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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
幕間3 「天災と暗躍と、時々チカさん」
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に対策練って警戒するだけだ。そうだろ、織斑?」
「・・・そうだな。我々に出来るのは、そのくらいの事しかないだろう」
「・・・ただ、そうだなぁ・・・一言言うなら」
そこで言葉を切ったクラースは、怒れる狼のような瞳で虚空を睨みつけた。
「おイタが過ぎるようなら、噛み潰す」
腹の底に響くような、ぞっとするほど冷たい言葉だった。聞いていた山田先生が「この人を怒らせてはいけない」と確信する程度には。
「・・・ところでクラースさん」
「何だ?」
「あのIS、何のために
合体分離機能
(
シンメトリカルドッキング
)
がついていたんでしょうか?いや確かにびっくりしましたけど・・・」
「・・・・・・織斑」
「・・・・・・私にだってわからない事くらい、ある。あれの考えることは特に」
= =
「・・・やれやれ、“連中”もやってくれたよね〜。ま、これでもう“抗体”のデータは揃ったから二度と後手には回らないけどね。“レムレース”もこれで気兼ねなく動くことが出来るね」
次次に吐き出されては消えていくデータの羅列を処理しながら束はぽつりと呟く。そこ声にはわずかな苛立ちが混ざっていた。
「上手くいったと思ってるかもしれないけど想定内だよ。・・・一度後手に回らなきゃいけなかったのが非常に癪だけど・・・ま、いいか。二人ともよく“浸食”に耐えたね?お疲れさん、今はゆっくり眠ってね」
苛立ちを誤魔化すように横に置いてあったチョコレートをがりっと齧り、一度大きく伸びをする。
2つのISコアをねぎらいはしたものの、実際の所全ては予定調和だ。むしろ面白いものも見れたし、“頼まれごと”も達成できて万々歳と言えるかもしれない。
「あの“合体攻撃”はいい発想だな〜♪ジョウ君も予想以上のオーバースペックぶりだし、束ちゃんも年甲斐もなくドキドキしちゃった!ドキドキは大事だね!」
恍惚とした表情で見つめるのは送り出したISより送られてきた映像データ。それにしても合体攻撃とは面白い事を考える。理論上は可能だがあの状況下で実践に乗り出したことといい、ひょっとしたらアレは伸びるかもしれない。
彼女は知らない。その“アレ”と称した少女に関心を向けるという行為自体が、数年前にとある少年に出会わなければ一生持つことのなかったであろう感覚であることに。
と、そんなことを何となく考える束の耳に、聞きなれた少女の声が届く。
「束様。お父様がお見えになっています」
「誰が父親だ誰が!お前の父親になった覚えはない!」
「何をおっしゃいますやら。束様の夫であるあなたが私の父であることはもはや自明の理です」
「夫じゃねぇよ!勝手に婚姻届出されたことあるけど同意してねえし隠滅したよ!」
「通い夫が今更何を言いますやら」
「じゃ
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