暁 〜小説投稿サイト〜
【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
幕間3 「天災と暗躍と、時々チカさん」
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小さな心音が伝わってくる。これはちょっと緊張してるかな?

「こうしてハグすればその人が無事か良く分かるんだよ?相手の心臓の鼓動が感じられるっていうか・・・」
「・・・」
「それでね。その人が本当に生きて此処にいるんだって実感がわくんだ」
「・・・」
「だからね・・・本当に心配だった人にはこうして温もりを分けてあげてね?」
「・・・」

うわー小っ恥ずかしいこと言ってるなー私。ベルくん引いてたらどうしようか・・・という懸念は杞憂に終わった。
やや間を置いて、きゅっと控えめにベル君の腕が私を抱きしめた。
どうも自分の想像以上に心配をかけてしまったようだ。ちょっと悪いことしたかな?と感じる必要のない責任を感じた。次からは心配を掛けないように・・・出来たらいいけど無理かもね。
ベル君の顔を見ると、こちらの存在を体で確かめる様に静かに目を閉じていた。・・・この顔を泣かせたくはないな。
―――しょうがないからベル君の気が済むまでこのままでいてあげよう・・・何だかこのままなし崩し的にずっと世話を焼きそうな気がするが、きっと気のせいだろう。



で、傍から見たらそんな光景は明らかに単なるルームメイトの関係の範囲に収まっていない訳で。

「・・・ねぇ、あの二人ってくっついてるのかな?」
「隠そうともせずに見せびらかしてるし・・・くっそー!俺なんかまともに口すらきいてくれないのにぃ!!」
「ベル君をこんなに簡単にオトすなんて・・・佐藤さん恐ろしい子!!」
「いや、でもひょっとしたら姉と弟みたいな感じの範囲で収まってる可能性も!」
「でも傍から見るとラブラブカップルだよねぇ・・・」
「そうか?俺には母親と子供に見えるなぁ・・・」

どうも佐藤さんにはこういう行為に対する羞恥心が極端に薄いというか、深く考えずやっている節があった。しかも自然体でやっているから余計に性質が悪く、おそらくベルーナが急激に自身に心を許している事すら自覚していない。フラグを立てられるどころか逆に立てに行くというスタイル・・・新し、くはないか。
これも転生者故か、将又彼女が天然タラシなだけなのかは不明だ。だが既に彼女はモブの範囲に収まりきっていないという事をそろそろ自覚するべきかもしれない。



 = =



IS学園はアラスカ条約に基づいて設置された、世界でただ一つのIS操縦者育成学校である。あらゆる国家や組織、関係者に属さず外からの干渉を一切受け付けない完全中立地帯・・・だが、実際には設置された土地が日本であることやIS委員会の指示にはある程度従わなければならないなど多くの事情が絡み合い、半ば略式化しつつある。
なればこそ、IS学園がその中立性と独立性を保つために外部に知られていないあれこれを用意するのは自明の理であり、事実学
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