第21話 こっくりさんのその後の話し
[9/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
で「英雄」と呼ばれるほどの活躍をしてる」
「ほぇ〜。そうやったんや」
「あぁ。だけどよく聞いてくれ。戦争の「英雄」ってのはつまり味方を助け敵をどれだけ殺したかってことなんだ。で、最悪なことに「紅き翼」は味方、しかも日本から来た味方も殺しているんだ。しかも魔法世界ではそんなことがあったのを認めようとしていない」
「えっ」
「信じられないのは無理もないけど、生き延びて日本に帰って来た人の証言もあるからこれは事実らしい。しかも、その日本から魔法世界に行った味方っていうのは、先代の関西呪術協会の長である近衛のお母さんが強権を発動して派兵した味方なんだ」
「そんな………」
「ちょっと待て、サギ先生。そんなことがあってなんで近衛のお父さんが長になれるんだ?」
「だよねー。本当不思議だ。当時は、亡くなった近衛のお母さんから、近衛に替わるまでのつなぎで、魔法世界での名声を使って、謝罪も何もないのを改善されることが期待されてたらしいけど」
「当時?」
「うん、まぁ。正直今までに何も結果が出ていないどころか、近衛の件もあったりしてマイナスもマイナス。底値の評価だ。近衛の前で言い辛いけど、詠春殿の立場はかなり悪いというか最悪だ」
「そんな………」
「親として子を守ろうとする心はうらやましいけどね。やり方が微妙だ」
「どういうことや?」
「例えば、今ここに近衛がいること。それ自体、組織の長としては間違った判断になるんだ。つまり、詠春殿だけの判断で、旧家に連なる将来性有望な次期長候補を敵対組織の都市に住まわせる。うがった見方をすれば、屈服して人質として差し出した。関西呪術協会の人間よりも関東魔法協会の人間の方が信じられる。しかも護衛もつけない。ようやく護衛をつけたと思ったら、詠春殿の弟子1人だけ。魔法に関わらせないという割には、近衛に魔力の封印もしなければ、長候補から外すということもしないし、別の長候補を立てようとしない。これで組織の者に納得しろという方が無理だと思わないか?」
「お父はん」
「まぁ、幸いと言ったら何だが、オレが見るところ学園長は近衛が魔法に関わらないというのは無理だと判断しているみたいだから、言えば手ほどきなり師匠なりあてがってくれると思うぞ」
「なぁ、サギ先生」
「なんだ?」
「この前までのお見合いとかも関係あったんか?」
「あー。あれだ。学園長が言ってたように、可愛い孫のひ孫が早く見たいというのもあったと思うぞ」
「その言い方は他にもあったってことなん?」
「この前のお見合い相手は全て魔法関係者かその縁者だった。弁護士だったら、魔法のことを知ってて、裁判があったとき、魔法関係者に有利に運ぶようにする弁護士だとかね」
「お祖父ちゃんま
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ