暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
A's編 その想いを力に変えて
24話:蒼雷と紅炎の斬撃
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この少し重苦しい空気の中、口を開いたのは、
「――――強いな…」
「……?」
女の方だった。
剣を構え、警戒はしつつも、士に声をかける。
「最初は本当に魔導師かどうか疑っていたが……いや、今も疑っているが。さすがにここまで強いとは思ってもいなかった」
「それはこっちも同じだ。ここまでやり合う事になるとは、思わなかったよ」
「………そう言えば、まだ名乗っていなかったな」
「ん?」
女はそういい、切っ先をまっすぐに士に向ける。
「私はベルカの騎士、ヴォルケンリッターが将、『シグナム』!そして我が剣、『レヴァンティン』!」
「……俺は仮面ライダー、ディケイド。デバイス名は、トリックスター」
それぞれが自分の名前を言い、お互いを認め合う。
そして再び、二人の間に流れる空気は緊迫したものへと変わる。
「後はもう、互いの剣で語るのみだ」
「話し合いははなっから無しかよ……」
各々が剣を構え、次の一手へと備える。
緊迫した空気が最高点に達し、二人が共に動こうとする。
――――その瞬間
「てぇええやぁぁあああっ!!」
「―――っ!?」
士の背後から新たな声が響く。
反応して士が振り向くと、目の前には拳が現れる。すぐ腕を交差させ防御に入る。
だが振り向いてすぐという、体勢の悪いまま防御した為、防御しきれず地面へと吹き飛ばされる。
そして道路とぶつかり、煙を巻き上げる。
「『ザフィーラ』!何故ここに…!?」
「シグナム、無事であったか」
士を襲ったのは、屈強な体つきに焼けたような黒い肌。青白く光る髪をもつ人物―――シグナムは『ザフィーラ』と呼ぶ男だ。
「ヴィータの方に増援が来た。一人で手こずっているようだ」
「……そうか」
ザフィーラからの報告を受け、シグナムは静かに思考する。
「……ヴィータが怪我でもしたら主も心配する。私達も向かおう」
「分かった」
そう言って、シグナムとザフィーラはヴィータというもう一人の仲間の元へ向かった。
一方、その光景を道路にできたクモの巣模様の上で見ていた士は、頭を振って揺れる視界を元に戻す。
「くそっ…今のは仲間か?」
〈マスター、二人が向かった先にはなのはさんの魔力反応が!しかもなのはさんの反応が小さくなっています!〉
「なにっ!?」
〈それだけじゃありません!先程なのはさんへ向かった反応と、また別の反応が二つ戦っています!〉
「……ただ事じゃないのは確かだな…」
そう言いながらライドブッカーに手をかける。
「俺達も急いでいくぞ」
〈はい!〉
―――だが、
「すいませんが、そうはさせま
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