魔法先生ネギま!
0317話
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フェイトと戦った翌日、つまりは修学旅行2日目。俺は班員のメンバーと共に朝食を食べていた。朝食のメニューは旅館らしく焼き鮭、漬け物、焼き海苔、出汁巻き卵といった定番の和食だ。ただ、京都らしく漬け物が千枚漬けだったりするのが特徴と言えば特徴か。
「んー、でもやっぱり大量生産した物だけに千鶴の朝食には敵わないな」
「あら、ありがと」
俺の向かいで千鶴がにこりと微笑む。
昨日の戦いから帰ってきた時にはそれなりに心配していたようだが、無傷で帰ってきたので安心したようだ。
そんな千鶴の隣では、あやかが出汁巻き卵を口に運びながら沈んだ表情をしている。昨日の清水寺で酔っ払ってダウンしてしまったのを気にしているらしい。……いや、正確にはその為に俺が戦っている時にもぐっすりと眠っていたというのが堪えたんだろう。
「うう、アクセル君の一大事に駆け付けられないなんて……不覚です」
「いいんちょ、どうしたの?」
そんなあやかに、隣で朝食を食べていた釘宮が尋ねる。
「いえ、何でもありませんわ。ちょっと昨日の清水寺の件で猛省を……」
「ふーん、それならいいんだけど。で、今日の奈良での班別行動は木乃香達の3班と一緒に行動って事でいいんだよね?」
「ええ。最初は奈良公園に行く予定ですわ」
修学旅行2日目は本来なら班別行動の日だ。だが、学園長からの依頼の件もあって俺達の班はネギの関係者が多い3班と一緒に行動する予定を立てていた。
まぁ、奈良公園やら東大寺やらの定番コースなので特に異論は出なかったが。
「はい、アクセル君」
俺の食事が終わったのを見計らったかのように、千鶴がお茶を渡してくれる。それに礼を言いながら、飲んでいると柿崎が面白そうな笑みを浮かべながらこちらを見ていた。
「那波さんとアクセル君って本当に息が合ってるよね。これは円も負けていられないわ」
「あー、はいはい。そうですねー」
「む、いつもの円らしくないわね。いつもなら『私はショタじゃなーい』って誤魔化してるのに」
「いや、別に誤魔化してる訳じゃないんだけどね。ただ、折角の修学旅行なんだし怒ってばかりってのもちょっとねぇ。……そう思わない、アクセル君?」
意味あり気な目で俺へと視線を向ける釘宮。
「……さて、何の事だ?」
「へぇ、誤魔化せてると思ってたんだ。いや、アクセル君の誤魔化し方はともかくアスナは分かりやすすぎるでしょ」
確かに釘宮の言う通り、昨日のあの戦闘の後から神楽坂やネギの俺に対する態度には微妙な物が混じっている。
いや、それはまあ、しょうがないのだ。何しろ本物の戦場を生き抜いてきた俺と、英雄の一人息子ではあってもまだまだ子供のネギ。そして魔法無効化能力という特殊なスキルを持っていても一般人の神楽坂だ。
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