倒せない敵
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うなものがあった。
「なんだ。このプログラム?データ化されてるが、こんなもんがどうしてこんなとこで実体を持ってるんだ?」
あまりにも不思議なものを見たシードはおかしいと思ったが、ゲツガさえ乗っ取ればいいと思いそのまま、無視して進もうとする。
「ウ……ォ……ォ……」
ふと、その石造のようなものから唸り声のようなものが聞こえてきた。
「なんだ?」
不思議に思い、先に進む歩みを止めてその石造の前で止まる。
「ウォォォォ……」
「何かこいつから聞こえてくるな。こいつは一体なんなんだ?」
そう思いそのプログラムを調べようと触れた瞬間、触れようとしていた自分の腕の部分が消えていた。いや、消えていたというのは表現に合わない。この跡はまるで何かに食われたような傷跡になっている。
「なんだよこれ!?」
叫び、この石造から離れようとするが急に石造が動きだした。肩と思われる場所でぐじゅぐじゅと血のような赤黒い色に変色すると三本しか指がない骨の黒い手が、逆からは白い手がでてきた。
その腕はシードを掴むと顔と思われる場所にもって行く。
「クソが!離せ!」
そして顔のような部分も徐々に色が変化していき、骨のようなものと赤黒い色の皮膚のようなもの現れた。
「ぎゃあああああああ!」
それは大きな咆哮をあげる。
こいつを例えるなら獣、いや、この顔のような骨の部分は狼に似ているから狼と例えられるだろう。しかし、違うところがいくつもある。まず、所々は肉が落ちて骨が見える。そして、一番は額のところにはぎょろりと動く目がある。
「なんだよこい」
シードが言い終える前にその狼のような怪物はシードを喰らいつくした。
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