感染
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ってチートだろ……ダメージ食らわないし、それにこんな威力……俺のときと違いがありすぎるな……それだけあいつらが力をつけてきたってことか?……」
軋む体を起こそうとする前に、すでにウィルスは目の前まで迫っており顔面に膝蹴りを叩き込もうとしていた。
体を横に倒すように避けると固定オブジェクトのはずの木が当たった部分がえぐられたように削り取られたような感じになっていた。
「うーん……体の感触はこんなもんか?さっきの一撃が何か決まらなかったから体がうまく扱えていないかと思ったらしっかり使えてるな。じゃあ、さっきのはどういうことだ?もしかして、芯を通らなかっただけか?」
どうやらさっきの攻撃は結構本気だったようでまだ動けるのを見て不審に思ったようだ。実際、芯が通ってなくてもあの威力だったらかなりの上級者じゃなければ駄目だったかもしれない。
「お前……相当ふざけた力をもってやがるな……一撃が普通ならたおせてるじゃねぇか」
「そうだ。自分の元の体の持ち主の力とウィルスである俺の力をあわせたんだ。それなのにお前はどうして倒れていないんだ?普通なら一撃で終わってるはずだぞ」
「お前……ジュンに似てるな……その自分の力を過信しすぎてるとことか、かなり。教えといてやるよ。お前は自分を強いと思い込んでいるだけで、よく探したら自分より強い奴なんて五万といるんだよ」
そして体を起こして、構えを取る。それを見たウィルスは笑い始めた。
「あはははは!!俺より強い奴はそりゃいるだろうな!だけど、俺より強いのなんてマスター、それにあの七体ぐらいしか今のところいないだろうよ!お前がその五万の数の中にはいてるならその強さを俺に教えて欲しいね!俺に傷一つつけることの出来ない、その軟弱な拳で!」
そう笑いながら一瞬で距離を縮めてくる。そして放たれる拳は一撃で相手を倒せるほどの威力を持っているのは誰の目から見たってわかるだろう。その拳に掌で包むように掴む。そしてその勢いのまま自分も回転してテンプルに向けて裏拳を叩き込む。体がほんの僅かに揺れるがそれだけでHPが減ることはなかった。
「おお!?さっきよりいい動きしてるじゃねえかよ。まだ動けるんならもっとアピールして来いよ!」
そして今度は腰を低く落としてボクサーのような構えを取ると再度接近してくる。あまり距離を詰められるとこっちが不利になるため、大体相手の拳や蹴りが当たらない程度の距離を保ちつつ後退していく。
「おいおい、どうしたんだよ!せめてこいよ!」
そう叫びながらどんどん詰め寄ってくる。しかし、こっちも攻撃の当たらない距離を保ち続ける。
突然、背中に何かが当たり後ろに下がれなくなる。少し視線だけ動かしてその方を見ると背中には木があってこれ以上後退
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