魔法先生ネギま!
0316話
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んな風に物思いに耽っていた俺を我に返したのはネギの声だった。
「アクセル君、幾ら何でもあれはちょっとやりすぎじゃないかな?」
「……あれ?」
「うん、その……あのフェイトって人の右肘を、その……」
「そうそう、私もそう思うわ。幾ら何でもやりすぎでしょ」
ネギの言葉に同意して頷く神楽坂。
それだけで2人が何を言いたいのかが分かってしまった。フェイトの右肘を砕いた件だろう。その様子に思わず溜息を吐きながら口を開く。
「……お前達、もしかして戦闘をこの前のエヴァとの模擬戦を前提にして考えてないか? あれはあくまでも模擬戦であって、本来戦いというのは血生臭いものだ。倒せる時に徹底的に倒しておかないとこの戦いを生き延びるのは厳しいぞ」
そう、俺が感じている危機感が本物であった場合、相当に血みどろの戦いとなる可能性が高いだろう。
俺のその言葉に、どこか納得出来ないような神楽坂とネギだったが桜咲は特に表情を変えずに話を聞いていた。
「ん……」
だが、丁度その時。まるで話を遮るかのように今まで気絶していた近衛が目を覚ました。
「お嬢様!?」
先程までの冷静ぶりが嘘のように、慌てて近衛へと近寄る桜咲。ネギと神楽坂も取りあえずこちらの話は脇に置き近衛へと駆け寄る。
「このか、大丈夫!?」
「このかさん」
「あれ、せっちゃん……ウチ、へんな夢をみてたんよ。おサルさんに誘拐されてそれをせっちゃん達が助けてくれるんや」
近衛のそんな言葉を聞き、優しく微笑む桜咲。
「もう大丈夫ですよ、お嬢様」
そしてそんな桜咲の笑顔を見て、こちらも心底嬉しそうに微笑む近衛。
「良かったー。ウチ、せっちゃんに嫌われてる訳やなかったんやね」
「え? その……失礼しました! わ、私はこのちゃ……いえ、お嬢様をお守り出来ればそれが幸せです。いや、その、つまり……失礼します!」
まるで逃げるようにその場を去る桜咲。
そんなこんなで俺とネギの問答は有耶無耶になるのだった。
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