第5章:導かれし者達…トラブルを抱える
第42話:歌戦脅父
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て、パーティー戦力向上を目指した方が、余程命の危険から遠ざかる事が出来るんだ!」
さ、先程までアホ面下げて歌ってた虚け者なのに、彼の言う事に反論出来ないのは何故だ!?
周囲の方々を見ると、皆さん呆れ顔で佇んでいる。
リューラさんなんか冷めた目で軽蔑する様な表情だ。
「別にお前の私財を我々に明け渡せと言ってるんじゃない……もっと仲間として皆を信頼しないと、僕達もアンタに信頼を置けなくなる。自分一人だけ万全な状態にして、我々の事をおざなりにされると、使い捨ての道具みたいに感じアンタへの協力は出来なくなる」
こ、この人はどこまで私の心を読んだんだ!?
「何度かあるんだろ? リューラを切り捨てて利益だけを求めようと思った事が……」
気付くとリュカさんは私の目の前に居り、冷たい笑いを携えて見下ろしていた。
正直言えば“はい”なのだが、そんな事を言う訳にもいかず……私は今後、言葉ではなく行動で“いいえ”の精神を皆さんに見せ付けなければならない。
リュカさんの質問には何も答えず、真面目な表情を崩さない様に腰から破邪の剣を鞘ごと抜き、シンさんの方へ差し出す。
シンさんはリュカさんに目で合図ずされ、小走りで近付き受け取った。
「心から信頼し合える仲間になれるよう、これから互いに頑張ろうゼ……」
私から剣を受け取ったシンさんが離れると、リュカさんが顔を近付け囁く様に言った言葉……
声は優しかったが、目は笑ってなかった。
こ、この人は本当に恐ろしいです!
トルネコSIDE END
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