第5章:導かれし者達…トラブルを抱える
第42話:歌戦脅父
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を言うりゅかさん。
「リュカさん“宝の持ち腐れ”です」
「うん、それ! アイツ全然戦わないじゃん。実は戦うと超強くて、みんなの成長の為に遠慮してる……皆が危険になったら、腰の剣を使い大活躍するってなら理解するけど、娘を前面に押して旅してきたんじゃ、強さへの期待は……」
う゛……痛いところを……
「確かにその通りですねリュカさん!」
ウルフさんが追い打ちを掛ける様にリュカさんの言葉に同意する。
このままでは私が何の役にも立ってないイメージで見られてしまう……
「そ、そんな酷いですよ皆さん! まるで私が役立たずみたいな言い方をして……言わせて貰いますけど、皆さんが乗っているこの船は、私が私財を投じて造らせた特注品なんですよ! 普通の船より遙かに頑丈で、凶暴な海のモンスターに襲われても耐えられる設計なんですよ!」
「いやドラネコ君……僕が言ってるのは、君が役立たずって事じ「リュカさん“トルネコさん”です」
散々皆さんが私の事を『トルネコ』と呼んでいたのに、わざととしか思えない間違い方をするリュカさん……強敵だ。
「ん……あぁトルネコね! えっと……兎も角、アンタが役に立ってないなんて思ってはいないんだ。ただ『その剣はシンが使った方が効率的じゃねぇの?』って思ってるの!」
「た、確かにそうかもしれませんけど、万が一私の方に敵が襲ってきた場合、身を守る事が出来なくなるじゃないですか! その為にも私にだって強力な武器が必要です」
それにこの剣は私が買った私の物なんです。何で他人に無料で渡さねばならないんですか!?
「ふっ……確か世界一の武器屋を目指してるって言ってたよなアンタ?」
「い、言いました……私の夢は世界一の武器屋になる事です! な、何か問題でも?」
私の懸命な反論を聞き、鼻で笑ってくるリュカさん……こ、怖いです。
「アンタにはムリだね!」
「な、何ですかいきなり!? 失礼すぎやしませんか?」
そうだ失礼だ! これだけの遣り取りで、私の全てを解ったかの様に判断するのは失礼極まりない!
「世の中には歴史に名を残す程活躍した稀代の大商人ってのが居る。商人と呼ばれる人種は数多居るが、その中の一撮みだけが稀代の大商人へとなれる……何故だか解るかい?」
「そ、それは……う、運が良かったんです!」
「違うね! 稀代の大商人と呼ばれる連中は、その視野の広さが桁違いなんだ!」
「視野の広さ……そ、それは一体!?」
気付けば身を乗り出して聞き入っている私……
「お前はこのパーティーの一員として、自分の存在を認識させてない! いいか、このパーティーの誰もが倒せない敵が現れた場合、お前一人が立派な剣を振り回したって何にもならない。それよりも実力が上の仲間に自分の剣を託し
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