過去〜
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とん逃げる。
「・・・わかった。不用意にあなたに近づかないようにする。それでいいわね?」
「すまない・・・」
「ガイも難儀だよな・・・」
俺は呟く。するとジェイドが・・・
「貴方達がファブレ公爵家の使用人ならキムラスカ人ですね。ルークを捜しに来たのですか?」
「まあ、な」
「ああ、マルクトの領土に消えてったのはわかってたから・・・俺は陸づたいにケセドニアから、グランツ閣下は海を渡ってカイツールから捜索してたんだ」
グランツ閣下ってのはヴァンの事だ。
「・・・って待て。マルクトに落ちたのを知ってたのか?」
「そうだが・・・あ、すまない。サキに言うのを忘れていた」
「お前な・・・」
だが、俺の言葉を区切るようにルークが言う。
「ヴァン師匠も捜してくれてるのか!」
「・・・兄さん」
その時、背後から鎧の音が聞こえる。
「やれやれ。ゆっくり話している暇はなくなったようですよ」
「に・・・人間・・・」
ルークが怯えたように下がる。
「ルーク、下がって!あなたじゃ人は斬れないでしょう!」
ティアが前に出る。俺は方天画戟を捻る。すると刃が動き、闇を通すと鎌に変形する。
「オラァァァァァ!」
一撃目で相手の剣を両断する。
「なにっ!?」
「そらよ!」
そのまま切り裂き、兵士は倒れる。見るとジェイドとガイも倒していて、ルークは一人、膝をついている兵士を見ていた。
「ルーク、とどめを!」
「・・・う・・・」
ルークが目を閉じて剣を振りかぶる。
ガキィン!
・・・だが、その剣は立ち上がった兵士の一撃で弾き飛ばされた。
「ボーッとすんな、ルーク!」
ガイとティアが走りだし、ガイが刀を振り、ティアがルークを庇う。
ズバァ!
・・・音が二つ聞こえた。ティアは片腕を抑えながらその場に倒れる。
「・・・ティア・・・お、俺・・・」
「・・・ばか・・・」
俺は急いでティアに駆け寄り、回復させる。
「あなたも・・・第七譜術師なの・・・?」
「いいから黙ってろって。・・・そこまで傷は深くないか・・・」
「・・・仕方ありません。今日はここに野宿しましょうか」
俺はうなずく。
「ルーク・・・立てるか?」
ガイがルークに言う。そして、夜中になり・・・
「なあ、サキ・・・」
ルークが思い詰めた顔でやって来る。
「・・・どうした?」
「サキは・・・人を殺すのが怖くないのか?」
その質問に、俺は・・・
「さあ、な・・・怖かったと思う」
「思う?」
「俺さ・・・愛する人をこの手で殺して
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